研究課題/領域番号 |
19K20920
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補助金の研究課題番号 |
18H05723 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 浜松学院大学 |
研究代表者 |
小楠 美貴 浜松学院大学, 現代コミュニケーション学部, 講師 (40829024)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 児童虐待 / 代理によるミュンヒハウゼン症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
親が子どもの病気をねつ造し、子どもを病気にして医師に治療を受けさせようとする虐待(代理によるミュンヒハウゼン症候群:Munchausen Syndrome by Proxy、以下MSBP)は、死亡率が高く、親が医療関係者から情報を得ながら虐待行為をエスカレートする危険性がある。欧米ではMSBPの実態が明らかにされつつあるが、日本ではMSBPを判断するための具体的指標は示されていない。本研究ではMSBPの被害者(子ども)と加害者(親)の具体的状況を把握し、MSBPが生じた背景要因と課題を明らかにする。この成果は今後MSBPのチェックリストを開発することで虐待の早期発見・対応に資するものになる。
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研究成果の概要 |
本研究は、親が子どもの病気をねつ造し、子どもを病気にして医師に治療を受けさせようとする虐待(代理によるミュンヒハウゼン症候群、以下MSBP)の被害を受けた子どもと虐待を行った親に関する具体的な状況を把握し、MSBPが生じた背景要因とその課題を明らかにすることを目的としている。研究の結果、医療ソーシャルワーカーのうちMSBPが疑われたケースを経験した人に対して関係機関へ通告や相談した人が少ないことから、MSBPに関する通告や相談をためらっていることが示唆された。また、MSBPは初期対応時から子どものこれまでの病歴を確実に把握し、親子分離に向けて慎重に対応をはかる必要があることを明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、加害者の疾患としての側面を持つ代理によるミュンヒハウゼン症候群(以下、MSBP)を児童虐待として捉え、児童家庭福祉の課題として、虐待の早期発見・早期対応を提起している点に学術的意義がある。また、本研究をもとにMSBP のチェックリストが開発されることで、医療機関と福祉機関における連携が促進され、虐待の未然防止に向けた支援システムの構築が可能となる点に社会的意義がある。
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