研究課題/領域番号 |
19K20923
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補助金の研究課題番号 |
18H05726 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
田中 陽平 東北大学, 経済学研究科, 博士研究員 (30827895)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 主観的ウェルビーイング / 幸福感 / パネルデータ / 失業 / 非正規雇用 / 適応効果 / 就業ステータス / ベイズ統計 |
研究開始時の研究の概要 |
主観的ウェルビーイングとは、幸福感や生活満足度のような人生や生活に関する個人評価のことを意味します。海外の研究では長期的失業に主観的ウェルビーイングを低いまま抑える効果があることが報告されています。そこで、この研究では主観的ウェルビーイングと非正規雇用を含む就業ステータスの長期的な関係に着目しています。その背後に存在する理論を整理するとともに、調査によって得られたデータの分析と将来予測を試みます。
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研究成果の概要 |
人々の幸福感は、それぞれの人がどのような社会的属性を帯びると、どのような時間的推移をしていくのでしょうか。この研究では特に正規雇用・非正規雇用・失業という就業状況の変化に着目し、この問いに答えようとしました。そして、日本国内で継続的に収集された個人に関するデータを分析したところ、非正規雇用で働くことよりも失業することのほうが、幸福感にとって長期的なダメージがあることがわかりました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ある一時点における人々の幸福感が、どのような属性とどのように関連しているかを明らかにしただけでは、幸福感について十分に理解できません。例えば、これまでの研究から結婚という出来事は幸福感を高めることが知られていますが、そのような出来事と結びついた幸福感の変動の多くは一時的なものです。これらに対する例外として、失業状態にある人は男女問わず持続的に幸福感が低い傾向にあることがイギリスやドイツの研究で明らかにされています。この研究では、日本でも海外と同じ傾向が当てはまることを明らかにしました。このことは日本において長期的失業の原因を特定する必要性や失業中の人々への様々なケアの不足を示唆しています。
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