研究課題/領域番号 |
19K20925
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補助金の研究課題番号 |
18H05728 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山根 裕美 京都大学, アフリカ地域研究資料センター, 特任研究員 (80830140)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 保全生態学 / ケニア / アフリカヒョウ / 野生動物管理 / 軋轢緩和 / GPS首輪 / 地域研究 / 生物多様性保全 / ヒョウ / アフリカ |
研究開始時の研究の概要 |
ケニアでは、急激に減少が進む野生動物の生息地の影響から、彼らの生息が危ぶまれている現状があります。そこで、本研究はケニアに広く分布しているアフリカヒョウ(Panthera pardus pardus)に着目し、その生息がどのように人々の活動から影響を受けているか調査することで、アフリカヒョウの「保全」と人々との「共存」を目指しています。調査対象地域は「都市」「観光地」「過疎地域」3つの異なる環境を選択し、それぞれの地域におけるヒョウと人々の関係を明らかにします。ヒョウの行動だけでなく地域住民やステークホルダーに聞き取りを実施し、人々と野生動物に関わる心の機微についても定量的に評価していきます。
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研究成果の概要 |
ナイロビ国立公園とその周辺のヒョウと人の関わりの研究を基盤にし、より広範囲にヒョウの保全と人々の関わりについて論じるため、今回の調査では、1.野生動物を見ることで世界的に有名な「観光地」であるマサイ・マラ国立保護区およびその周辺 2.地域コミュニティが家畜を飼育しながら比較的「伝統的」な生活を続けている「過疎地」であるバリンゴ県北部およびマルサビット県、において調査を進めてきました。異なる自然環境や人々の生活様式に加え、それぞれの土地の特徴が顕著に現れている一方で、いくつかの共通項も見つけることができました。ヒョウがもつ環境への適応能力の高さと柔軟性を裏付ける結果を得ることができました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒョウは適応能力が高いと言われ、人の生活圏に近い場所でも生息が可能です。が、家畜を襲うことから、害獣として疎まれてきた歴史があります。人口増加、グローバリゼーション、開発が原因で、ヒョウの生息域が縮小することで、ヒョウと人の距離が近くなり、人との間の軋轢問題が深刻になっています。「害獣」であるとともに、一方では観光資源として重要な役割を果たしている側面もあります。特に観光立国であるケニアにとって、人気動物は重要な外貨獲得資源であると言えます。 そこで、いかに、ヒョウを絶滅に追い込まないように保全し、同時に地域住民との持続的な共存を目指すことが、本研究の「学術的」「社会的」意義となります。
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