研究課題/領域番号 |
19K20926
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補助金の研究課題番号 |
18H05729 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 岩手県立大学 |
研究代表者 |
鈴木 伸生 岩手県立大学, 総合政策学部, 准教授 (30827241)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 社会関係資本 / 集団 / 統計的社会ネットワークモデル / 社会関係資本(ソーシャル・キャピタル) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,集団を対象に継続的な社会調査を実施し,そのデータを統計的社会ネットワークモデルという手法を用いて分析することで,集団における社会関係資本の構成要素(ネットワーク,信頼)と機能(健康,業績)間の循環的相互作用メカニズムを明らかにする.それによって,個別に進められてきた社会関係資本研究(機能の研究,形成要因の研究)を接合するパラダイムの構築を目指す.
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研究成果の概要 |
社会関係資本の構成要素-機能間の循環的相互作用メカニズムについて,相談ネットワークとその機能間および,学習ネットワークとその機能間の関係を統計的社会ネットワークモデルから分析した結果,(1) 主観的健康状態の異なる学生同士ほど,相談ネットワークを形成しやすく,(2) 人生満足度の低い学生ほど,相談ネットワークを形成しやすく,(3) 周囲の他者による学習外圧の少ない学生ほど,勉強ネットワークを形成しやすいことが観察された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は,社会関係資本(つながり)とその機能との間には,機能がネットワークの形成を促すという,一方向の影響メカニズムを示した点である.とくに,本稿では,従来の知見(相談ネットワークが健康や満足度を高める)とは逆の因果メカニズムである,本人や関係を取り結ぶ者同士の状態が相談相手を決めるという選好メカニズムが優勢である点が実証された. 社会的意義は,上記の(1)~(3)の成果を勘案すると,大学生における相談・学習ネットワークの形成には,他者による介入ではなく,本人の合理的選択に任せる方が有効である可能性を示唆している.
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