研究課題/領域番号 |
19K20927
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補助金の研究課題番号 |
18H05730 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
高橋 康史 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 講師 (60824711)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 子ども時代の逆境的体験 / ドリフト / 脱家族 / 青少年福祉 / アイデンティティ / 家出 / 家族規範 / 家族崩壊 / 子ども / 社会的養護 / 福祉国家 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、社会的養護の外側にいる子どものケアのあり方を検討することが目的である。先行研究では、子ども時代の家族崩壊の経験を多様な視点から分析できておらず、社会的養護から自ら撤退する子どもたちや社会を漂流する子どもたちに求められる社会的支援のあり方ついては十分に議論できていない。そこで、本研究では、子どもから見る家族崩壊の経験を主題に「子ども時代に逆境的体験をした者の生活維持に関するストラテジーを明らかにする。それにより、思春期・青年期に位置する子どもが、福祉・教育・司法等の領域を超え包括的な視点からケアを受けることを可能とする青少年福祉の理論を構築することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は、社会的養護の外側にいる子どもに対するオルタナティヴなケアモデルの構築を目指した。そのために、子ども時代に逆境的体験をしながらも、社会的な支援を得られず、生活を維持した者26名にインタビュー調査を行い、それを理論的、制度比較的な視点から分析した。 その結果、社会的養護の外側にいる子どものケアのあり方を、子ども時代に逆境的体験(虐待・家族の機能不全)をした者自身が用いるサバイバル ・ストラテジー(逆境的体験それ自体とそこから派生する生活問題に対する生存戦略)という観点から、子ども時代に逆境的体験をした者の経験を捉える必要性が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、これまで研究の対象とすることが困難であった、社会的養護の外側にいる逆境的体験をした子どもの生活過程を、彼/彼女らの視点から把握した点に特徴がある。彼/彼女らの経験を捉える独自の理論的視点を組み立てたうえで子どもたちの生活過程を明らかにすることで、社会的養護に根強くある「家族規範」を指摘することに至った。この点が学術的意義である。また、同時に、社会的支援の課題と限界を浮き彫りにした。この点が社会的意義である。
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