研究課題/領域番号 |
19K20933
|
補助金の研究課題番号 |
18H05737 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0108:社会学およびその関連分野
|
研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
雪村 まゆみ 関西大学, 社会学部, 准教授 (00607484)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 世界遺産 / 文化財保護 / 文化的多様性 / 日本遺産 / 自然遺産 / 文化遺産 / 文化的景観 / 観光 / 文化財 |
研究開始時の研究の概要 |
1992年、日本がユネスコ世界遺産条約に批准して以降、各地で世界遺産登録運動が活発化するだけでなく、日本の文化財保護行政にも変化をもたらした。日本政府は「重要文化的景観」、「近代化産業遺産」さらには「日本遺産」といった世界遺産制度に準じた新たな文化財保護制度を設置してきたのである。本研究では、世界遺産登録制度と国内の文化財保護制度との関連に着目しながら、各地域の世界遺産登録運動がどのように展開していくのか、類型化し、各カテゴリーに分類された地域における文化財の価値づけのプロセスや文化財保護のあり方を体系的に調査していく。
|
研究成果の概要 |
本研究では、国際的な文化財の保護制度が日本国内の文化財保護にいかなる影響を及ぼすのか明らかにした。2006年、2007年に文化庁による世界文化遺産候補の公募に応募された文化資産に着目し、各地域において世界遺産登録運動が継続されていくか、考察した。世界文化遺産候補の公募に応募した文化資産27件を管轄する各自治体を対象に質問紙調査を行い、世界遺産登録運動の継続の有無と文化資産の保存と活用について網羅的に明らかにすることができた。その後の活動は、1. 登録運動を継続的に行う、2.他の国内の認定制度の枠組みに位置づける、3.他の地域と連携する、4.世界遺産登録事業を中止すると4カテゴリーに分類できた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、国際的な文化財保護制度が日本国内の文化財保護行政にいかなる影響を及ぼすのか、を明らかにするために、各自治体の世界遺産登録に関する関わり方について網羅的に調査を行ったことである。これまでの人文科学系の世界遺産研究においては、世界遺産に登録されることによる経済効果や登録後の地域の変容について、事例研究として取りあげられることがほとんどであった。各地域の世界遺産登録を個別に取り扱うのではなく、各地で実施されている地域の登録運動をパターン化して考察することによって、世界的な文化財保護制度が国内の文化財保護行政にいかなる影響を及ぼしていくのかを体系的に分析した点にある。
|