研究課題/領域番号 |
19K20951
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補助金の研究課題番号 |
18H05758 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 山口学芸大学 |
研究代表者 |
立田 瑞穂 山口学芸大学, 教育学部, 講師 (50826154)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Quality of life / 親元からの独立 / 知的障害 / 自立支援 / 国際比較 / 知的障害者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、既に親元から独立している、比較的若い年齢の知的障害者を対象に、親元からの独立がどのように進み、現在の生活についてどのような認識をもっているか、知的障害者本人、家族、支援者それぞれの立場から検討を行っている。また、本人のこれまでの経験や家庭環境、支援環境などが、親元からの独立や本人のQuality of life(QOL:生活の質)にどのような影響を与えているか、家族同居中の本人との比較や、諸外国との比較を行い、わが国の知的障害者の自立支援の現状と課題を明らかにすることをめざしている。
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研究成果の概要 |
知的障害者が「誰とどこに住むか」。国際的な見地からも、知的障害者の権利保障に対する関心は高まっている。しかし、我が国では、成人後も家族と暮らし続ける知的障害者が大半を占めるなど、親元を離れて暮らすことについての議論は十分でない。本研究は、一人暮らしやパートナーと暮らす知的障害者に焦点を当て、親元からの独立は、本人のQOLにどのような影響を与えているのかを検討した。日本、デンマーク、オーストラリアにおける調査を通し、制度や資源の有無は親元からの独立の機会を左右するが、家族や支援者の存在や関わりが独立のタイミングや選択、その後の本人のQOLに大きな影響を与えていることを指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、我が国では、知的障害者の親元からの独立は、「親亡き後」の問題として語られる傾向にあり、「自立」のプロセスとして重要な意味を持つことを指摘した研究は少なかった。本研究の学術的意義は、親元からの独立により、意思決定の機会や他者との関係が増え、本人の自立が進んでいく過程を明らかにしたことである。また、海外との比較により、日本の支援環境の問題を指摘したことは本研究の社会的意義といえる。日本の支援者は、幅広い状態像の本人に対し、一人暮らしという形態を本人とともに選択していたが、個人に応じた柔軟な支援体制の確保が必要とされていた。
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