研究課題/領域番号 |
19K20968
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補助金の研究課題番号 |
18H05776 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 麗澤大学 (2023) フェリス女学院大学 (2018-2022) |
研究代表者 |
工藤 理恵 麗澤大学, 国際学部, 講師 (10822984)
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研究期間 (年度) |
2020-02-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 日本語教育 / 教育開発 / 国際協力 / 国際教育協力 / 海外の日本語教育 / ケイパビリティ・アプローチ / ケイパビリティ / 国内の日本語教育 / 質的分析 / ケイパビリティアプローチ / 生活世界 / 日本語教育支援 / 日本語普及 / 質的研究 / ブルガリア / 支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本語教育支援の一定の成果の認められる地域として東欧のブルガリア国を研究対象とする。ブルガリア国は1981年から2011年までの30年間、様々な形の公的な日本語教育支援を受けた国である。支援終了から約10年が経ち、現在は民間の日本語学校の活動も見られる等、新たなフェーズに入っていることが確認できる。 本研究においては、散見される基礎史料を収集・編纂するだけでなく、現地での関係者への聞き取り調査を実施した上でその30年に渡る支援を記録したい。そして今日の現状調査を踏まえ、同国における日本語教育支援を総合的に分析し、海外の日本語教育支援における構造モデルを作成する。
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研究成果の概要 |
本研究課題に関する成果として挙げられるのは、日本語教育支援の捉え直しへの提言である。海外の日本語教育支援の基礎研究として、歴史的な系譜を調査した結果、①日本語普及、国際文化交流、国際協力等の複数の文脈からマクロな影響を受けていること、②個別の現場では、各現場の背景や人材の相互作用によりミクロの文脈が形成されることが明らかになった。つまり、実践現場を、支援者・被支援者による双方向の実践行為として捉える視点の重要性が示された。さらに、同支援は独自の文脈で発展した経緯から、理念が共有されないことにより、現場での混乱が生じていた。途上地域における外国語学習における理念を掲揚する重要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、日本語教育支援の歴史的系譜を調査し複数の文脈からのマクロな影響を明らかにし、質的調査により現場でのミクロな文脈を描いた上で、マクロ・ミクロの相互作用を明らかにした点である。支援者と被支援者の双方向の実践行為として現場を捉える視点を示し、理念の共有が不可欠であることを提言した。 社会的意義としては、実践現場での混乱を減らし、効果的な支援を提供する指針を示すことが挙げられる。また、支援現場のマクロな位置付けだけではなく、個別の現場でその現場の背景を捉え、人材との協働をすすめる重要性が明らかにされたことにより、支援者に具体的な指針を提供し、支援の質を向上させることが期待される。
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