研究課題/領域番号 |
19K20972
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補助金の研究課題番号 |
18H05780 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0109:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 有明教育芸術短期大学 |
研究代表者 |
菊地 大介 有明教育芸術短期大学, 子ども教育学科, 准教授(移行) (10824120)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 協働志向性 / 生活基盤型保育 / 民主主義 / 寄り合い行動 / 保育所保育指針 / 協同志向性 / GTA / 寄り合い / 人間形成 / 保育 / 生活基盤型 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、日本の保育は大きな制度改革期にある。このような中、豊かな文化実践活動を通して培われる非認知的能力が注目を集めているが、それは豊かな人間形成へのアプローチの重要性を意味している。その一つの可能性として「生活そのものを教育へ」という立場をとる生活基盤型の保育は、人間形成へのアプローチとして「協働志向性」の育ちを促進することが予測される。そこで本研究は、日々の保育における連続的な生活の文脈から「協働志向性の育ち」を質的に捉え解釈することを試みる。それにより、これから保育を創造していくために必要な保育の在りかたと保育者の専門性を検討するための質的な視座を得ることを目的とする。
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研究成果の概要 |
今回の調査からやらせではない生活の環境が協働志向性を高め、その行為を呼び起こす様子が観察された。そこから導き出される保育の在りかたと専門性は、民主主義的な価値観の定着と、それに基づく保育の展開である。 保育者の持つ価値観は日々の保育に反映されるが、それは個人の自由と尊重、誰もが平等であること、弱者や傷つきやすい者との連帯といった姿勢である。このような民主主義的な価値観は、全ての保育所が依拠する保育所保育指針にも反映されている。 これからに求められる保育の質の向上の為には保育所保育指針を見直し、その民主主義的な価値観に準拠した生活を基盤とした保育を作っていくことが求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
民主的な社会を形成するために求められる豊かな人間形成の重要性を、保育における協働志向性の育ちとの繋がりから考察したことが当研究の特徴である。保育実践の中から明らかになったことは、民主主義的な価値観は保育の質向上に資するものであり、全ての保育所が準拠する保育指針の内容に示さているものである。特殊な保育環境や専門性を要するものではなく、保育指針の示す当たり前の保育を丁寧に実践することで、質的な向上を果たすことが可能である。 これからの保育の質的向上を考える時、今一度保育指針を読み解き、改めてその民主主義的な価値観に根差した普遍的な生活を基盤とした保育が求められる。
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