研究課題/領域番号 |
19K20993
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補助金の研究課題番号 |
18H05801 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
前田 駿太 東北大学, 教育学研究科, 助教 (30823603)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 社交不安 / コルチゾール / Post-Event Processing / ディストラクション / セルフ・コンパッション / ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
社交場面における他者からの観察,他者との交流,および他者からの否定的評価に対する顕著な恐れを特徴とする「社交不安」を示す者においては,不安を喚起する社交場面の経験後に,社交不安の維持に関与するストレスホルモンであるコルチゾール反応の回復がみられにくいことがこれまで明らかにされてきた。しかしながら,このコルチゾール反応の回復を促進するための具体的な方略に関してはこれまでほとんど検討されてこなかった。そこで,本研究では,社交不安を示す者におけるコルチゾール反応の回復を促進する心理学的方略の効果について検討することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究においては,社交不安傾向を示す者が心理社会的ストレッサーを経験した後のコルチゾール反応の回復に心理学的方略が及ぼす効果について検討した。具体的には,ディストラクション方略(対人場面と無関係なことを考える)とセルフ・コンパッション方略(自分に思いやりの気持ちを向ける)の効果を検討した。実験の結果,ディストラクション方略に従事することでコルチゾール反応の回復が促進されることが明らかになった。また,特に社交場面に関する回顧的思考を行いやすい者において,セルフ・コンパッション方略の効果がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究においては,社交不安傾向が高い者においてはコルチゾール反応の回復がみられにくいことが明らかにされてきたが,この反応の回復を促進する方法については十分に検討されてこなかった。本研究で得られた知見は,心理学的な方略によってコルチゾール反応の回復を促進できる可能性を示唆するものであり,認知行動療法をはじめとした心理療法の効果にさらなる裏づけを与える可能性のあるものである。
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