研究課題/領域番号 |
19K20999
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補助金の研究課題番号 |
18H05807 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
古見 文一 静岡大学, 教育学部, 講師 (70771848)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 心の理解 / 心の理論 / 内集団 / 社会性 / 幼児 / 発達 / 関係性 / 他者の心の理解 / 幼児期 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,幼児が他者の心を理解する際に,相手が自分と同じグループに所属しているかどうかが相手の心の推測の正確性に影響を及ぼすかどうかを検討する。これまでの研究では,子どもは自分と同じ好みの他者と関係性を続けていきたいと考えることがわかっており,関係性を続けていきたいと考えることと,その相手の心を理解することの正確性に関連があるかどうかについても検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では,幼児において相手が自分と同じ好みを持っていることが関係性を構築したいと考える動機に影響を及ぼすかどうか(研究1)と,相手が自分と同じグループであるか違うグループであるかが相手の心的状態の推測に影響を及ぼすかどうか(研究2)を実験的に検討した。研究1では,幼児が,相手の好きな食べ物やテレビ番組などが自分と一致している際に,次も一緒に作業を行いたいと考えることが明らかとなった。研究2では,相手が自分と同じグループであれば他者の心的状態を推測しやすいということが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの研究において,幼児期の他者の心の理解を測定する課題では,心的状態を推測する相手が誰であるかについては問題とされてこなかった。本研究において,同じグループの他者の心を推測する課題は,従来の課題よりも容易に幼児が正答していたことから,これからの幼児における他者の心の理解に関する研究に一石を投ずることができたと考えられる。また,幼児が自分と同じ好みの相手と関係性を維持・構築しようと考えていることも示唆されており,この知見は,幼児教育現場において,類似点を顕在化することによる社会性の発達へのポジティブな影響を示唆するものであるといえる。
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