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不登校児の中枢性/精神性疲労における行動・分子・神経基盤応答連関の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K21004
補助金の研究課題番号 18H05812 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0110:心理学およびその関連分野
研究機関京都大学

研究代表者

山下 雅俊  京都大学, 総合生存学館, 特定研究員 (50828928)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード不登校 / 中枢性疲労 / 睡眠欠乏 / 神経代謝物質 / 脳機能 / トリプトファン / 海馬 / 中枢性/精神性疲労 / 記憶 / 睡眠障害 / 神経伝達物質 / エピソード記憶
研究開始時の研究の概要

精神性疲労は脳に一局集中した病理的疲労現象であり、脳機能を低下させる。不登校状態では睡眠障害と精神性疲労を伴い、就学や復学が困難になると言われている。本研究では、フリースクールや不登校等親の会を通じて募集した中学生・高校生と通常学級の中学生・高校生の認知機能、神経伝達物質リズム、脳機能(fMRI)の比較を行う。昨年度に行った睡眠・疲労調査から、不登校生徒の強い精神性疲労と睡眠負債が存在する可能性が示唆された。本年度では不登校生徒の認知機能、神経伝達物質リズム、脳機能を明らかにしていく。
本研究の取り組みにより、不登校の睡眠障害と精神性疲労状態を理解するための科学的知見を提供できると考えられる。

研究成果の概要

子どもの不定愁訴を調べた疫学的研究では、睡眠異常や疲労に悩む就学者が存在すると言われている。本研究では行動、分子、神経基盤の指標が不登校生徒と登校生徒でどのように異なるのかを、疲労・睡眠調査、認知機能テスト、尿中神経代謝物質の測定、MRI計測から検討する。まず、睡眠相が昼間に後退した不登校生徒は昼夜逆転傾向となり、潜在的な睡眠欠乏と強い脳疲労を持つことが見出された。また、不登校生徒は記憶更新課題に対して数唱の正答率が低下したことから実行機能の抑制が考えられるが、言語性聴覚性課題の単語の想起数に変化はみられなかった。さらに、このような状態にはノルアドレナリンなどの代謝異常が関与する可能性がある。

研究成果の学術的意義や社会的意義

不登校は怠けと誤解されることが多いが、紛れもなくジェットラグのような睡眠異常と易疲労性が存在し、それが就学の困難にも繋がっていると推測する。本研究成果による不登校生徒の行動・分子・神経機能の関係性は、その病理的理解に繋がり、臨床心理学や発達心理学、認知神経科学の研究分野にも大きな示唆を与えるものとなる。その点で、基礎的・科学的な知見と社会問題の距離を有機的に結びつけることができる。そして、不登校の根本的理解と疲労し易い病理的理解を把握した上で、教育指導に繋げるための基礎的・科学的知見を提供できると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2019 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] カンタベリー補習授業校(ニュージーランド)

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 不登校状態における疲労と睡眠の特異性2019

    • 著者名/発表者名
      平川 夏帆、山下 雅俊、盛永 政和、山本 隆宣、山田 静代、中地 展生、福永 幹彦
    • 学会等名
      第2回日本心身医学関連学会合同集会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2018-08-27   更新日: 2024-03-26  

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