研究課題/領域番号 |
19K21005
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補助金の研究課題番号 |
18H05813 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2021) 国立研究開発法人情報通信研究機構 (2019) 神戸大学 (2018) |
研究代表者 |
川島 朋也 大阪大学, 人間科学研究科, 助教 (70825851)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 視覚的注意 / 抑制 / 脳波 / 事象関連電位 / 視覚探索 |
研究開始時の研究の概要 |
選択的注意は,ヒトが行動に関連する情報を取捨選択するうえで重要な認知機能である。ヒトの注意制御機構を検証することは,なぜヒトがときに重大なエラーを起こすのかを理解する一助となる。本研究は,ヒトが視覚環境の特定の情報に意図的に注意を向けるときと,意図的に注意をそらすときにはたらく認知制御メカニズムを解明することを目的とする。そのために,行動実験と脳波計測を組み合わせ,注意の促進と抑制が協調してはたらく認知機能がどのように脳内で表現されているのかを検証する。
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研究成果の概要 |
ヒトの認知機能である視覚的注意は、複雑な視覚環境の中から不要な情報を抑制し、必要な情報を選択するうえで重要な役割を果たしている。本研究では注意の促進と抑制が協調してはたらく認知機能を検証し、以下の二点を明らかにした。第一に、無視すべき情報を手がかりとして利用し、不要な情報を能動的に抑制する処理機構の存在が確認できた。第二に、注意の促進と抑制は同時に使用されるのではなく、参加者のストラテジーに依存する可能性を提案できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
注意の促進と抑制を比較したこれまでの研究は、両者の効果の違いを報告するのみにとどまっていることが多かった。本研究で確立した実験パラダイムにより、注意の促進と抑制は単に同じ機能の異なる側面を見ているのではなく、両者が異なる機能に由来することが示唆された。注意の抑制機能は加齢によって低下すると考えられており、本研究で得られた知見はヒトの認知制御機構の解明に向けた基礎的な資料を提供した。
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