研究課題/領域番号 |
19K21007
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補助金の研究課題番号 |
18H05815 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0110:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
淺野 敬子 武蔵野大学, 人間科学部, 助教 (40823414)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 性暴力被害 / 二次被害 / ワンストップ支援センター / PTSD / 性暴力被害者 |
研究開始時の研究の概要 |
被害者の支援ニーズに合わせた支援を行うためには、性暴力被害者の実態に即した介入を行うことが必要である。刑事司法や医療に関わる機会が多い性暴力被害者に対しては、それらの専門家が二次被害を与えることなく被害者に接することが被害者の精神健康の回復において重要である。本研究では、性暴力被害者の実態および性暴力被害に特有な二次被害について明らかにすることを目的にカルテ調査およびインタビュー調査を行う。
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研究成果の概要 |
本研究は、ワンストップ支援センターからの紹介で精神科を受診した性暴力被害者のカルテ調査研究である。対象者は、調査期間の6年半の間にワンストップ支援センターからの紹介により精神科初診となった患者であり、分析の結果、対象者70名のうち74.5%の主診断が急性ストレス障害(ASD)あるいは心的外傷後ストレス障害(PTSD)であった。 本研究より、ワンストップ支援センターから紹介される性暴力被害者においてはPTSD罹患率が高く、被害者へのPTSD専門治療が求められることが示唆された。性暴力被害者の精神的回復においては、本研究における性暴力被害者の実情を踏まえた支援が行われることが有用であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、ワンストップ支援センターからの紹介で精神科を受けた性暴力被害者の実態が明らかとなった。これまで、性暴力被害者の安全を確保しながら被害後早期の支援・介入を行う仕組みがなかったため、その臨床的、実証的な研究は日本ではほとんど行われてこなかった。性暴力被害者の実態を調査する本研究は、ワンストップ支援センターが稼働して初めて可能になった研究である。PTSDの専門診断および治療が可能な精神科と連携しているワンストップ支援センターは全国でも数少ないため、本研究で得られた知見は、支援者および専門家が性暴力被害者の実態に即した介入を効果的に行うことに資すると考えられる。
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