研究課題/領域番号 |
19K21063
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補助金の研究課題番号 |
18H05882 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0301:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクス、航空宇宙工学、船舶海洋工学およびその関連分野
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
馬渕 豊 宇都宮大学, 工学部, 教授 (00823296)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナノダイヤモンド / 摩擦低減 / 潤滑油 / 同位体 / TOF-SIMS / 官能基 / エンジンオイル / トライボロジー / 摩擦 / 重水素 / 分散 / 潤滑 / オイル / 粒度分布 / 摩擦係数 / ナノ粒子 / 低摩擦 / ダイヤモンド / エンジン / 燃費 |
研究開始時の研究の概要 |
エンジンCO2排出量削減3%の効果が期待されるナノダイヤモンドの潤滑油への分散について、ナノダイヤモンドと同様に不対電子の多いta-C膜(tetrahedral amorphous Carbon)での解析の知見を基に、1)摩擦を左右するナノダイヤモンド表面の官能基の直接観察、2)接触部に供給される粒子の量(分散状態)の二つの因子に着目し、摩擦係数との関係を明らかにすることで、複数の添加剤を含む潤滑油における低摩擦化設計の指標へ繋げる。
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研究成果の概要 |
直径数nmのナノダイヤモンド粒子を水や油に添加することで摩擦係数の低減する現象が知られているが、摩擦低減の詳細なメカニズムを明らかにすることで、エンジンオイルへの添加による自動車の燃費向上が期待できる。本研究により、ナノダイヤモンド表面に溶媒由来の官能基が付与されることが摩擦低減のキーであり、面間隔が均一に制御された摺動部位で最大限その効果が発揮されること、及びエンジンオイルの各種添加(摩耗防止剤、清浄/分散剤)との相互作用を明らかにした。これらの研究成果により、ナノダイヤを分散したエンジンオイルの設計指針に繋がる筋道を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の摩擦解析は事後の試験片表面の解析のみであったのに対し、本研究は試験後のナダイヤモンド粒子を遠心分離で抽出し表面を直接観察すること、更に水素同位体を用いることで、低摩擦化のカギとなる粒子表面の官能基(-OH)が、使われる環境由来であることを明らかにした。この結果は、ナノダイヤモンド粒子を、-OHの供給源となる添加剤と組み合わせて用いることで、持続的に摩擦低減効果が得られることを意味しており、潤滑油を設計する際の重要な指針へと繋がった。
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