研究課題/領域番号 |
19K21079
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補助金の研究課題番号 |
18H05907 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木下 拓矢 広島大学, 工学研究科, 助教 (80825323)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 感性 / データベース駆動型制御 / 慣性モーメント / 感性フィードバック制御 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,感性を向上させるように,システムモデルを必要としない,複数の感覚(視覚,体性感覚など)を統合した「感性フィードバック制御系」を設計する。感性はあらゆる感覚(視覚,聴覚,味覚,触覚,嗅覚,体性感覚など)から生成されるため,特定の感覚のみ満足しても,直接的には感性の向上には繋がらない。したがって,本研究は,①複数の感覚に基づいた感性を脳科学から解明し,②その感性に基づいた制御系を構築する。なお,システムモデルを用いない方法としては,申請者がこれまでに化学プロセスで開発した「データベース駆動型制御」の考えを用いる。
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研究成果の概要 |
カスケード制御系に基づき,脳波計に基づく「感性メータ」の出力値をフィードバックすることで,感性値が向上するように,油圧ショベルシミュレータのバケット速度を制御できることを確認した。このとき,実際の脳波計を装着し,21名の被験者に対して実験を行うことで,提案法の有効性を検証した。 また,油圧ショベルのような操作系に着目し,カスケード制御系から,慣性モーメントに基づく感性フィードバック制御法に拡張し,理論構築を行った。この制御法により,感性という曖昧な信号値を,慣性モーメントという物理的に明確なパラメータに関連させることが可能となる。この有効性については,数値シミュレーションにより検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年,人の感性の可視化技術については,研究が行われているが,感性を制御する動的な研究は十分に進められていない。もし感性を動的に制御することができれば,自動車分野や建設分野など,機器が人のことを考え動作することで,ストレス・疲労が軽減され,生産性の向上が期待できる。このとき,人の感性は,時変系や非線形系であると考えられるため,そのモデル化は困難である。本研究では,人の感性のモデル化が不要な,データベースを核とした感性フィードバック制御法について研究を取り上げているが,人の感性に着目した動的な制御には今後重要視されるものと考えられる。
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