研究課題/領域番号 |
19K21080
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補助金の研究課題番号 |
18H05908 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0302:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
GUAN ChaiEu 長崎大学, 工学研究科, 助教 (10824584)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マイクロストリップパッチアンテナ / 電磁結合給電 / ウェアラブルデバイス / 生体・電磁環境 / マイクロスリップパッチアンテナ / 医療用アンテナ / フィルテナ / 小型アンテナ |
研究開始時の研究の概要 |
IoT(Internet of Thing)の急速な普及や健康意識の高まりから,医療分野で無線通信の利用が広がっている.人体内部あるいは人体近傍の短距離無線通信である人体通信(WBAN)が注目されている.従来のアンテナは自由空間中に単独で存在するが,人体通信用アンテナは人体近傍に設置される.このため,人体とアンテナ間での相互影響により,アンテナの放射指向性および給電部での入力インピーダンスが自由空間とは大きく異なり,安定した通信ができないといった問題を引き起こす.本研究では人体からの影響の小さいアンテナを開発する.本研究の成果は医療用ウェアラブルデバイスにつながるものである.
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研究成果の概要 |
本研究では,予防医療用の小型・平面構造ウェアラブルアンテナを提案している.提案するアンテナは,人体によるアンテナ特性への影響軽減のため,アンテナ背面に非接地導体板を装荷している.数値シミュレーションにより,提案する電磁結合型給電法とアンテナの広帯域特性との関係,また非接地導体板とアンテナ特性の関係,さらにその動作原理を明らかにした.1/4波長のL形状マイクロストリップ線路に関しては,アンテナを試作・測定し数値シミュレーション結果との比較検討を行った.その結果,提案するアンテナは,入力特性,放射特性共に人体による影響が小さく,予防医療用ウェアラブルアンテナとして有効であることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
WBAN用アンテナは人体の近傍または人体上に装着されるため,人体が放射指向性の変化や入力インピーダンスの不整合を引き起こすことが指摘されている.従来型パッチアンテナは誘電体基板の大きさが有限であるため,基板端部での回折現象によりアンテナ背面にも放射され,人体がアンテナに与える影響を完全に取り除くことが難しい.本研究では,人体によるアンテナの影響を軽減させるため,低姿勢な積層構造のアンテナを提案した.また,提案アンテナが電磁結合給電されていることにより, 2つの隣接した周波数でインピーダンス整合が取れた.これらの研究成果により,提案するアンテナが,人体近傍の短距離無線通信への利用が期待される.
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