研究課題/領域番号 |
19K21085
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補助金の研究課題番号 |
18H05914 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0303:土木工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
門廻 充侍 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (80819673)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 海洋レーダ / 津波波峰推定 / 南海トラフ地震津波 / 特性化波源モデル / 不均一すべり分布 / 津波観測情報 / 仮想津波実験 / 津波シミュレーション / 津波高 / 津波波峰 / 津波断層 / 津波 / 津波観測 / 自然災害 / 南海トラフ巨大地震津波 |
研究開始時の研究の概要 |
東日本大震災において,発災後の被災状況把握の遅れ,津波警報の長期化と解除の遅れが人的被害を拡大した一つの要因として考えられます.巨大地震津波による被害軽減を実現するために,津波予測・監視の抜本的改良が必要です.従来の津波観測機器は「点」観測であるのに対して,海洋レーダは「面」で観測している点が特徴です.そこで,本研究では,海洋レーダによる「面」の観測と数値計算を組み合わせ,津波防災技術の高度化を目指します.
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研究成果の概要 |
津波警報の信頼性向上や激甚被災地の探索技術を開発するためには,津波の観測体制を充実させることが重要である.そこで,本研究では,新たな津波観測技術として期待されている海洋レーダを用いて,津波波峰を推定する手法を検討し,南海トラフ巨大地震津波を対象としてその精度を検証した.南海トラフでのMw9.1,8.6の津波波源を初期条件として津波伝播計算を実施し,海洋レーダで観測される視線方向流速分布から津波波峰推定を実施した.その結果,波峰の位置は良好に推定でき,波峰の水位は-20%から10%の誤差範囲で推定できることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
東日本大震災において,日本や米国の沿岸に設置された海洋レーダによる津波の観測に初めて成功し,海洋レーダによる津波検知の可能性が実証された.これを受け,国内外でも津波を観測対象とした海洋レーダの研究が実施されているが,津波流速の観測や津波伝搬の検知が中心であった.これらの背景を踏まえ,本研究は,1局の海洋レーダで津波波峰推定を試みたものであり,その学術的意義は高いと考えられる.また,今回の検討手法により,来襲する津波波峰の位置をリアルタイムに推定できることから,避難行動や発災後の救助活動など津波防災実務への貢献も期待される.
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