研究課題/領域番号 |
19K21095
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補助金の研究課題番号 |
18H05929 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
田中 由乃 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (20825260)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 屋外空間 / オープンスペース / 再生 / 住民参加 / 区行政 / 社会主義 / プラハ / 造形芸術 / 地域継承性 / 住宅団地 / チェコ共和国 / 開発計画 / 大規模住宅団地 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、チェコ共和国において、社会主義時代に開発された大規模プレハブ集合住宅団地の再生プロセスの中の、オープンスペースの空間性及び使われ方を、周辺環境との応答とその中にみられる地域継承性に着目し、明らかにする。より具体的には、プラハ市イジュニームニェスト団地を対象に、オープンスペースの政治体制をまたぐ変遷について、そのデザインだけでなくコンセプトや設計プロセスにも着目し、更地の大規模開発以降、時間をかけて形成された場所の歴史や特徴を明らかにする。また、それを受け継ぎ、育てていくオープンスペースの再生及び運営の取り組みにおける成功と失敗から、住宅団地のより豊かな住環境実現への知見を得る。
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研究成果の概要 |
チェコ共和国プラハ市プラハ11区にある大規模集合住宅団地イジュニームニェスト内の屋外公共空間を対象に、以下の2点について研究を行った。(1)設計計画の変遷と民主化後の再生施策について、資料分析、現地観察調査、地域関係者インタビュー調査を用いて明らかにした。(2)社会主義時代のアーカイブ資料をもとに、開発当初のオープンスペースの計画の意図を明らかにした。さらに、その中でも特に社会主義体制下のオープンスペースを特徴づける造形芸術作品の存在に着目し、その設置計画と現存状況について分析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
調査の結果、現在のイジュニームニェストの再生施策は、より周辺環境や関係主体に左右される局地的開発であること、その中で区行政主体で積極的な住民参加型の取組がおこなわれており、今後の屋外空間再生に関わる主体としての役割が期待されることを明らかにした。また、住宅地内において現存する造形芸術作品は、当時の開発計画関係者らが意図した公共空間を構成する要素の一端として捉えることが出来、それは、集団に新しい概念を与えるといった劇的なやり方ではなく、人々の日々の生活の中の一部として静かに、屋外公共空間の中でその文化的価値が受容されるという形で、現在に繋がる都市の構成要素となっていると考えられる。
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