研究課題/領域番号 |
19K21097
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補助金の研究課題番号 |
18H05931 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0304:建築学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
中村 航 奈良女子大学, 生活環境科学系, 助教 (50824538)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 土 / 成形体 / 非焼成 / 圧縮強度 / 寸法精度 / 廃土 / 汚泥 / 副産物 / 粘土 / 乾燥収縮 / 特殊土 / 石灰 / 酸化マグネシウム / 土ブロック / 調合設計 |
研究開始時の研究の概要 |
地球環境問題の是正の観点から、土素材は環境優位性の高い材料である。一方で、国内では扱いが難しい特殊土が広く分布している。また、各種の産業やインフラ事業において土に類する廃棄物が大量発生しており、資源としての有効利用が模索され、環境負荷低減への取組みが求められている。 本研究では、これらの未利用資源の有効活用として成形体として用いる方法を提案する。この時、要求された品質を満たすために、環境負荷の少ない固化材による改良を行う。また、土の物性を簡易に測定するだけで、要求品質を満たす調合を導出する仕組みの構築を行うことで、再利用時の要求に的確に応え、より多くの廃棄物削減と再利用の促進をはかる。
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研究成果の概要 |
土や砂に準ずる副産物および廃棄物について、環境負荷の少ない酸化マグネシウムを加えることで、収縮率の低減、圧縮強度の向上が確認できた。 これらの結果をふまえると既報で発表した調合設計の手法、つまり土や砂に準ずる試料に含まれる微粒分(特に75μm以下の細かい粒子)の割合がわかれば、成形体としての利用にあたり、目標とする成形性(試料の状態と成形方法との関係)、収縮率、圧縮強度を実現する調合が見いだせる方法、が副産物および廃棄物に有効であることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境問題が深刻化する中、土は環境優位性が高く、これらの状況をかえる大きな可能性を有している。本研究では、成形体として建築の内外装や舗装材などの外構材への利用を想定しているが、このとき一般的な土だけでなく、副産物や廃棄物として捨てられている土や砂が生かせれば、より大きな環境負荷の低減が期待できる。 本研究の成果によって、土成形体の調合を求める際に、今まで要求性能ごとに調合を検討していた試行的な実験の手間を大幅に削減することが期待できる。その結果、試作、製品化への手間を省き、廃棄物の有効利用を促進することが可能である。
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