研究課題
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次世代の多機能電子デバイス用の材料開発には、複数の機能性を同時に併せ持つ高効率でエネルギー変換可能な「複機能磁性材料」の開発が求められる。磁性ナノ粒子が誘電体中に分散する「ナノグラニュラー薄膜」は、室温における磁場変化で誘電率εが変化する「トンネル磁気誘電(TMD)効果」が知られるが、球状の磁性粒子が均一分散した膜でしか報告されていない。本研究は、粒子形状を「縦長楕円形」および「横長楕円形」にしたナノグラニュラー膜を作製し、TMD効果およびトンネル磁気抵抗(TMR)効果などの「複機能磁性」に与える粒子形状の影響を体系的に調べ、新機能・高機能「複機能磁性材料」を開発することを目的とする。
磁性ナノ粒子が誘電体セラミクス中に分散するナノグラニュラー薄膜は、室温における磁場変化で誘電率や電気抵抗が変化するトンネル磁気誘電効果やトンネル磁気抵抗効果などの複機能性を示すことが知られている。本研究では、これまで「球形」でしか報告されていなかった磁性ナノ粒子を「縦長楕円形」および「横長楕円形」にすることにより、膜の面内と垂直で異なる複機能性を同時に発現させることに成功した。
次世代の多機能電子デバイス用の材料開発には、複数の機能性を同時に併せ持ち、かつ高効率でエネルギー変換可能な「複機能磁性材料」の開発が求められる。本研究では、従来の等方的な球形磁性ナノ粒子の常識を破り、粒子を「縦長楕円形」および「横長楕円形」にすることで、膜の面内と垂直で異なる複機能性を同時に発現させることに成功した。直流と交流の磁気変換特性を数ナノメートルの微小領域で制御できることから、デバイスの小型化・省電力化への貢献が期待される。
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Journal of Applied Physics
巻: 128 号: 13 ページ: 133904-133904
10.1063/5.0021636
IEEE Magnetics Letters
巻: 9 ページ: 1-5
10.1109/lmag.2018.2849713