研究課題/領域番号 |
19K21103
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補助金の研究課題番号 |
18H05937 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中安 祐太 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (20827042)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 超臨界水 / 水熱還元 / TMDs / 水素発生 / TMDCs / 層状カルコゲナイド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「超臨界水熱還元場」という特殊な反応場を用いることで、低温条件の下、化学的に安定な異種金属酸化物と固体カルコゲン元素(硫黄・セレンの単体)から、カルコゲナイド合金ナノシートへの高速変換反応を達成することを目的とする。さらに、合成されたカルコゲナイド合金ナノシートを電気分解用の水素発生カソード材料に応用する。本成果は、持続可能社会における金属酸化物のリサイクル技術および、水素社会の発展に貢献するものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、超臨界水熱還元場を用いることで、低温条件の下、化学的に安定な異種金属酸化物と固体カルコゲン元素から、カルコゲナイド合金ナノシートへの高速変換反応を達成することを目的とした。既報において、超臨界水熱合成は、主に金属酸化物の合成に用いられており、金属カルコゲナイドナノシートのボトムアップ合成例は僅少である。還元場を用いる事で、目的生成物よりも酸化数の大きい金属酸化物とカルコゲン元素に対して、還元・硫化反応を起こさせ、金属カルコゲナイドナノシートのワンポット合成を行った。具体的には、Mo(S,Se)2および(Mo,W)S2の合成に成功し、酸化物から硫化物への変換メカニズムの分析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超臨界水熱還元場での材料合成例は僅少であり、金属酸化物から金属カルコゲナイドを合成している例もほぼ皆無である。本研究成果により、超臨界水熱還元場での金属カルコゲナイドナノシート合成が技術的に可能であることを示したとともに、その環境適合性やプロセス優位性を主張できたと考えられる。また、金属酸化物から金属カルコゲナイドナノシートの合成プロセスを分析したことは、今後の材料プロセス工学の発展のために意義がある。数十種類以上ある金属カルコゲナイドナノシートは多種多様なデバイス材料への応用が期待されており、社会的要請が強い材料であることから、当研究が示した成果は社会的にも意義があると言える。
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