研究課題/領域番号 |
19K21113
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補助金の研究課題番号 |
18H05957 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田部 亜季 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任助教 (60786367)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 抗体工学 / ファージディスプレイ / 抗体薬物複合体 / 成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL) / 抗体-薬物複合体 / ドラッグデリバリー / 成人T細胞白血病/リンパ腫 / CADM1 / 成人T細胞性白血病/リンパ腫 / チオストレオプトン / Drug Delivery / 成人T細胞白血病リンパ腫 |
研究開始時の研究の概要 |
成人T細胞白血病リンパ腫(ATL/ATLL以下ATL)はHTLV-1感染を原因とする難治性末梢性T細胞腫瘍であり、ATL発症のメカニズムは詳細が不明であり、予後は極めて不良である。近年ATLの治療標的として転写因子FOXM1の過剰発現が抽出され、その阻害剤であるチオストレプトン(TS)がATL細胞の増殖抑制効果をもたらすことが見出された。本研究ではATLで異所性に高発現することが知られているCADM1を標的として、モノクローナル抗体の取得が困難とされている抗CADM1抗体を新たに作製し、ATL細胞を標的とするTSのDrug Delivery Systemの開発を試みる。
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研究成果の概要 |
成人T細胞白血病リンパ腫(ATLL)はヒトレトロウイルスであるHTLV-1感染が原因となる血液悪性腫瘍である。ATLLにおいて過剰発現が認められる、細胞接着因子CADM1に対する抗体取得と、その抗体を用いた抗腫瘍薬剤の細胞内デリバリー開発を研究目的としている。 ファージディスプレイ法を用いて抗CADM1抗体の取得に成功し、CADM1陽性細胞への結合を確認した。得られた抗体は結合親和性に課題が残されており、結晶構造解析や構造に基づく計算科学的手法による親和性向上を試みた。得られた抗体に抗腫瘍薬剤の化学修飾を行なったが、薬剤の水溶性の低さとリンカー設計が今後の課題として残された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CADM1は通常のマウス免疫ではモノクローナル抗体を得ることが非常に難しく、現在モノクローナル抗体としてトリIgY抗体が研究用に用いられている。研究成果の意義として、本研究では将来的な治療薬を指向し、ヒト可変領域のフレームワークを基本骨格とする人口ファージティスプレイライブラリを用いて、通常のマウス免疫で得ることが困難であった抗CADM1抗体を取得することに成功した。
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