研究課題/領域番号 |
19K21119
|
補助金の研究課題番号 |
18H05965 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0403:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 秋田県産業技術センター |
研究代表者 |
大久保 義真 秋田県産業技術センター, 先進プロセス開発部, 研究員 (30826532)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 電界撹拌技術 / 細胞工学 / 生化学 / 電気穿孔法 / 遺伝子導入法 / 医工連携 / 電界砥粒制御技術 |
研究開始時の研究の概要 |
分子生物学や医療の分野において、物質を細胞に導入する技術は重要である。この技術により、細胞中で任意のタンパク質を発現させたり、新たな形質を細胞に持たせたりすることが可能となる。これらは、基礎研究のみならず、遺伝子治療に応用をされたり、不妊治療に応用されたりしている。これらの医療技術を安価に安全に提供することができれば、医療費の削減や、少子化対策への貢献、健康寿命の増進など、様々な社会問題にも大きな好影響を与えられると期待される。 そこで本研究では、既知の電気穿孔法と、秋田県の独自技術である電界撹拌を組み合わせることで、生体工学のイノベーションにつながる技術を確立することを目的としている。
|
研究成果の概要 |
これまで、我々秋田県産業技術センターでは、電界を用いることで、撹拌子などを用いずに非接触で液滴を3次元的に撹拌する技術である、電界撹拌技術の開発を行ってきた。本研究において、本技術を生きた状態のヒト培養細胞への物質取り込み時に適応したところ、拡散による取り込みに比べ、2倍程度の効率で物質の取り込みが行われることが観察された。本技術の適応により、ヒト培養細胞の細胞膜を拡散によっても透過し得る物質では、その取り込み効率を大幅に向上させうることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、電界撹拌技術を生きた状態のヒト培養細胞への物質取り込み時に適応したところ、拡散による取り込みに比べ、2倍程度の効率で物質の取り込みが行われることが観察された。ヒト培養細胞において、非接触でかつ化学物質を用いず、さらに細胞にダメージをほとんど与えない物質導入系は画期的なものである。 本研究により確立された手法による取り込み効率向上という結果は、たとえば、ガン細胞への効率的な抗がん剤などの物質導入手法であったり、不妊治療時の卵子への精子遺伝子の導入など、広義の応用を可能とするものである。
|