研究課題/領域番号 |
19K21122
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補助金の研究課題番号 |
18H05968 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0501:物理化学、機能物性化学、有機化学、高分子、有機材料、生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
喬 琳 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (30821524)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | low-level ozone / ozonation / lipid oxidation / A549 cell / lung surfactant / lung damage / orbitrap LC-MS/MS / low-concentration ozone / lipidomic methodology / 環境濃度オゾン / 脂質分析 / 肺細胞 / 皮膚細胞 / 脂質酸化 / ozone / lung / lipidomic / LC/MS |
研究開始時の研究の概要 |
極めて高い酸化反応性を持つオゾンは、人間にとって普遍的な環境毒性物質である。 呼吸気道および皮膚組織は、この酸化性汚染物質に最も直接的に曝される二つの主要な器官である。 オゾンは、細胞内酸化ストレスを開始し、脂質過酸化の生成を介して肺および皮膚に炎症を誘発すると仮定されている。本提案では高解像度のオービトラップ型高速液体クロマトグラフィー質量分析法(HPLC-Orbitrap MS)を利用して、日常大気中で観測された平均濃度と同様の低レベルのオゾンに曝露した脂質の軽微な酸化変性を検出するために、新規の脂質分析方法論を確立し、分子レベルで呼吸気道と皮膚組織の脂質酸化過程を解明する。
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研究成果の概要 |
極めて高い酸化反応性を持つオゾンは、人間にとって普遍的な環境毒性物質である。ヒト呼吸気道および皮膚組織は、この酸化性汚染物質に最も直接的に曝される二つの主要な器官である。オゾンは脂質過酸化の生成を介して肺に炎症を誘発すると仮定されている。本研究は、高分解能のオービトラップ型高速液体クロマトグラフィー質量分析装置を用いて、新規の精密な脂質解析方法の確立に成功した。これを利用して、日常大気中で観測された平均濃度と同様の低レベルのオゾンに曝露した脂質の軽微な酸化変性を検出できて、分子レベルでヒト肺サーファクタント脂質と肺細胞の酸化過程についてを検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で確立した高分解能かつ高感度な酸化脂質の測定分析方法は、ヒトの肺細胞に対する環境濃度オゾンの影響を研究する有効な方法である。それを用いて、日常大気中で観測された平均濃度と同様の低レベルのオゾンによるモデル肺サーファクタントとヒト肺細胞の安定性と機能性への影響を検討できるようになった。これらの基礎知見を活かし、極低濃度のオゾンによる健康被害及びその防止策に重要な指針を提示できると考えている。
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