研究課題/領域番号 |
19K21137
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補助金の研究課題番号 |
18H05992 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0502:無機・錯体化学、分析化学、無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
新林 卓也 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (90824938)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脱水素的酸化 / 錯体触媒 / 協働作用配位子 / 鉄錯体 / 酸化反応 / 機能性配位子 / 計算化学 / 環境調和型物質変換 / 脱水素化 / アルコール / 環境調和的物質変換 / 酸化還元反応 |
研究開始時の研究の概要 |
環境負荷の大きな酸化剤を使用しない触媒的酸化反応の開発が進められてきており,環境調和性に優れた分子変換技術として成熟しつつあるが,既存の手法の多くは高価・希少な貴金属錯体を触媒として利用するものであり,持続可能性の観点から,安価・豊富に存在する卑金属(ベースメタル)触媒系の開発が強く望まれている.貴金属錯体触媒系でも有効である金属-配位子協働作用を活用できる機能性配位子を導入したベースメタル錯体,とりわけ鉄錯体を設計・合成し,触媒的脱水素化反応への応用を試みる.
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研究成果の概要 |
アルコール類の酸化剤を用いない,脱水素型酸化において,触媒の候補となる種々の機能性配位子と鉄錯体の組み合わせを検討した.本研究内では,高効率かつ,将来的に発展可能性の大きな鉄触媒系の創出には至らなかったが,貴金属触媒系において有効な配位子系を新たに見出すことはできた.見出した錯体触媒は既存の触媒の活性と比較すると性能では劣るものの,異なるメカニズムで反応を進行させていると見られ,今後の触媒開発において有益な知見を与えうる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境調和性に優れた脱水素型酸化反応はこれまで貴金属錯体を触媒として達成されてきた.この反応を資源量の多く持続可能性の高い鉄錯体触媒への代替を見据えて配位子・錯体の開発検討を試みた.残念ながら,将来的に発展可能性が期待できる鉄錯体触媒系を見出すには至らなかったが,従来の貴金属系において有効な配位子系を新たに見出すことには成功し,効率的な錯体触媒の開発におけるライブラリーを増やすことができた.
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