研究課題/領域番号 |
19K21147
|
補助金の研究課題番号 |
18H06006 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0601:農芸化学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
中西 昭仁 東京工科大学, 応用生物学部, 助教 (60640977)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | クラミドモナス形質転換体の創出 / クラミドモナスの効率的な光培養系の構築 / クラミドモナス用の形質転換系の新規構築 / グリセロール資化性酵母の単離 / 各種分析機器を用いた代謝物評価系の構築の完了 / 微生物共培養 / 光合成 / 発酵 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では微生物共培養系によるCO2から直接的なエタノール生産法の開発を目的としている。一般的な並行複発酵式のエタノール生産法ではCO2から一度高分子化したデンプンをグルコースに低分子化してエタノールを生産するが、CO2からの高分子化を経ず、適切な中間代謝産物を微生物間で介在させてエタノールを生産すれば、CO2からエタノールへの効率的な生産法となると考えた。そこで本研究では、光合成能の高い緑藻とエタノール生産能の高い酵母を共培養した、CO2からの直接的なエタノール生産法の構築を目指す。最終的には本系を基盤とし、緑藻と組む微生物を変換してCO2から多様な有用物質を生産できる系の構築を狙う。
|
研究成果の概要 |
グリセロール高生産株の創生のため、出芽酵母由来GPPを導入した発現ベクターpChlamy_4-GPPを構築した。NEPA-Geneを用いた形質転換系を設定、形質転換体を構築した。また高速液体クロマトグラフィーを用いたグリセロール定量評価系を立ち上げた。グリセロール生産評価に課題があり効率化を進めている。培養系では、クラミドモナス用の光培養系を6 Lにスケールアップした後、培養条件の最適化を図り、安定した培養を実証した。酵母のグリセロール資化性株の創出に関して、出芽酵母の選択培養後グリセロール資化性酵母no. 7株を取得した。ガスクロマトグラフィーを用いたエタノール生産評価系の構築も完了した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クラミドモナスの形質転換体の構築に関し、既存の形質転換法では形質転換体が得られなかったため、NEPA-Geneを用いた形質転換系の最適化を図った。また出芽酵母由来のグリセロール資化性酵母を単離した。共培養系だけではなく、今後グリセロール資化性酵母の培養条件を最適化するとともに資化性能を向上させ、産業副産物として生産されるグリセロールの使用用途を拡充できる可能性がある。またこの度実験系として考案し研究を進めた緑藻-グリセロール資化性酵母の共培養系は、以後のCO2から直接的に物質生産できる可能性を有するという点で有意義であったと考えた。
|