研究課題/領域番号 |
19K21158
|
補助金の研究課題番号 |
18H06019 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0603:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
|
研究機関 | 福井県立大学 |
研究代表者 |
瀧澤 文雄 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (60822913)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 抗体 / 形質細胞 / B細胞 / ニジマス / 魚類 / ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
ワクチンによる感染予防には、異物である抗原を排除する抗体の産生を誘導し、免疫記憶を伴う獲得免疫を成立させることが重要である。形質細胞は、抗体を産生する主要な細胞であり、抗原存在下で白血球であるB細胞から分化する。つまり、この分化機構を促進させることが、感染症に対して効果的なワクチン開発において重要だと考えられる。そこで本研究では、魚類の形質細胞を同定・分取し、その特性を明らかにするとともに、B細胞から形質細胞への分化機構を解明する。
|
研究成果の概要 |
水産増養殖の現場では魚病対策としてワクチンの使用が進められており、抗体産生細胞である形質細胞の同定や誘導機構の解明が、より効果的なワクチンの開発につながる。本研究では、ニジマスの形質細胞の同定・分離に取り組み、IgMのみを発現しているIgM+/IgD- B細胞が、IgM+/IgD+ B細胞に比べて、大型の細胞であると共に、細胞内のIgMと小胞体のより多く発現する形質細胞の特徴を有していることを明らかにした。さらに、この細胞がBlimp1などの形質細胞マーカーを発現していることから、IgM+/IgD- B細胞が形質細胞から構成されていることが強く示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
魚類のB細胞から形質細胞への分化機構はほとんど分かっておらず、ワクチン投与魚においても主要な抗体産生である形質細胞が誘導されているか分かっていない。そこで本研究は、ニジマスを用いて魚類の形質細胞の同定法を発見し、ヒトの形質細胞と同様な特徴を有していることを明らかにしたものである。本研究成果により、魚類におけるB細胞から形質細胞への分化機構の解析やワクチン投与魚における形質細胞の動態を調べることが可能になり、より効果的な水産用ワクチンの開発に貢献できる。
|