研究課題/領域番号 |
19K21164
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補助金の研究課題番号 |
18H06027 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0604:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 |
研究代表者 |
大橋 博之 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 森之宮センター, 研究員 (10826184)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 酵素機能改変 / 植物細胞壁 / 多糖分解酵素 / アラビノフラノシダーゼ / バイオマス分解 |
研究開始時の研究の概要 |
非可食バイオマスの分解は、セルロース間を接着する多糖類(マトリクス多糖類)の分解により促進されるが、多くの種類の酵素を作用させる必要がある。複数の糖を分解可能な酵素の利用は、バイオマス分解の効率向上に有用だと考えられるが作出例は少ない。本研究では、データベースやシミュレーション技術を活用したタンパク質の改変技術を活用し、植物由来の酵素を多数の糖を認識し分解可能な酵素へと改変する。
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研究成果の概要 |
X線結晶構造が解析されていないタンパク質の熱安定性と、基質特異性の同時改変を行った。ダイコン由来アラビノフラノシダーゼをモデルタンパク質とし、データベースに登録されているタンパク質構造と比較することで、酵素の予測3Dモデルを構築した。このモデルを使用して分子モデリングを行うことで、改変のターゲットとなるアミノ酸残基を決定した。アミノ酸残基の置換や挿入といった改変を加え、評価を行ったところ、バイオマスから2種類の糖を遊離することが可能な、熱安定性の向上した酵素を取得することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
X線結晶構造が得られていない場合、酵素活性部位の部位特異的改変は困難な場合が多い。特に、バイオマス分解に関わる酵素は、有用な活性を持っていても熱に不安定なものが多く、産業用酵素としての利用が困難なものが多い。また、バイオマスの分解に必要だが、発見されていない酵素もある。本研究により、分子モデリング技術の利用により、結晶構造が未知なものに関しても、熱安定性の改善や新たな基質特異性を素材となる酵素に付与できることが示された。これにより、バイオマス産業用酵素の開発促進が期待される。
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