研究課題/領域番号 |
19K21168
|
補助金の研究課題番号 |
18H06031 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0605:獣医学、畜産学およびその関連分野
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山本 祥也 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 助教 (90825845)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | Class A CpG ODN / DNAナノカプセル / PAF-AH / 機能性食品 / 敗血症 / オリゴDNA / DNanocap / 血小板活性化因子アセチルヒドロラーゼ / 自由摂取 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、機能性核酸として知られるオリゴDNA(ODN)を用いて、「敗血症」に対して有効な機能性食品を創製することである。これまでに申請者は、免疫増強型ODNの内、Class Aに属するODN1585が敗血症の改善に有効な血小板活性化因子分解酵素(PAF-AH)を強力に誘導することを見出した。本研究では、マウスおよびヒト細胞特異的に活性をもつ4種のClass A ODNを用いて、PAF-AH活性の誘導能を解析する。またODN1585のカプセル体のマウスへの自由摂取試験を実行し、ODN1585により誘導されたPAF-AH活性の解析と敗血症の予防効果について検証する。
|
研究成果の概要 |
敗血症の改善因子である血小板活性化因子分解酵素(PAF-AH)をマウスにおいて誘導する免疫増強型機能性DNA(Class A CpG ODN, CpG-A)について、マウスからヒトレベルまでのPAF-AHの誘導能の有無と自由摂取による敗血症の予防効果を検証した。マウス脾臓細胞およびヒトマクロファージ(THP-1)細胞において、種々のCpG-A(CpG-A1585, CpG-A2216, CpG-A2336, CpG-AD35)の刺激によりPAF-AHの誘導効果が認められた。また、CpG-A1585の経口摂取により血清PAF-AHが増加し、一部の敗血症症状を改善することが明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
敗血症はヒトおよび家畜で共通して問題となっている致死率の高い疾患であり、臨床試験まで進む候補薬剤でもその効果は限定的であることから新たな機能性素材の開発が求められている。本研究では、CpG-AのPAF-AH誘導能がマウスだけではなく、ヒトにおいても認められることを見出し、ヒトの敗血症も軽減しうることを示唆した。また、CpG-Aを主成分として、敗血症の一部の症状を改善する機能性食品・飼料の開発に成功した。これらの成果により、CpG-Aを用いた敗血症の新たな予防戦略を提案でき、ヒトや家畜における健康の維持・増進に貢献できる。
|