研究課題/領域番号 |
19K21179
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補助金の研究課題番号 |
18H06047 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0701:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮崎 亮次 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 特定研究員 (30827564)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 翻訳停止配列 / in vivo光架橋法 / 翻訳途上ポリペプチド鎖 / タンパク質相互作用 / フォールディング / 細胞内生化学 / 部位特異的in vivo光架橋法 |
研究開始時の研究の概要 |
タンパク質には翻訳途上ポリペプチド鎖の状態で自発的、あるいは他因子の介助を受けて成熟するものも多く存在する。また、翻訳途上鎖自身が機能分子として働き得ることも明らかになり、翻訳途上鎖の構造・相互作用の理解は更に重要になりつつある。本研究は、細胞内で翻訳が安定に停止する「翻訳停止配列」を利用し、それをin vivo光架橋法と組み合わせることで、生細胞内で翻訳の各ステップでの翻訳途上鎖のダイナミックな動態を解析可能な生化学的手法の構築を目指すものである。そのために、翻訳途上鎖の動態について知見のあるいくつかのタンパク質をモデル基質として利用し、提案する手法の有用性や汎用性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、翻訳伸長停止配列を融合して構築した翻訳途上鎖を細胞内で発現させ、in vivo光架橋法によりその相互作用やフォールディングを調べることで、生細胞内でタンパク質の翻訳の各ステップでの振る舞いを解析可能な手法の構築を試みた。 翻訳伸長停止配列の導入部位により、構築した翻訳途上鎖の細胞内での安定性が変化したため、提案した手法の構築は困難であることが分かった。そこで、翻訳伸長停止配列を有するタンパク質であるVemPの細胞内動態をin vivo光架橋法で解析した。その結果、VemP翻訳途上鎖の相互作用やその動態を追跡できることを見出し、細胞内で翻訳途上鎖の分子動態を解析できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タンパク質の機能を明らかにするためには、成熟体が構築した後の振る舞いだけでなく、リボソームと結合した翻訳途上ポリペプチド鎖の動態を理解しなければならないという認識が徐々に強まってきている。しかしながら、細胞内での翻訳途上鎖の分子動態を解析できる手法はほとんどなかった。 そこで、本研究では、in vivo光架橋法を利用して翻訳途上鎖の相互作用やフォールディングを解析可能な手法の構築を試みた。その結果、翻訳伸長反応が安定に停止する「翻訳停止配列」を有するタンパク質をモデル基質として利用することで、細胞内で翻訳途上鎖の動的な相互作用を解析できることを示せ、タンパク質研究の基盤となり得る基礎を築いた。
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