研究課題/領域番号 |
19K21187
|
補助金の研究課題番号 |
18H06062 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
黒田 康勝 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00614504)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | Muse細胞 / 多能性幹細胞 / 再生医療 / 分化 / 多光子励起顕微鏡 / in vivo imaging / live imaging / Live imaging |
研究開始時の研究の概要 |
近年注目を集めている多能性幹細胞は、その高い分化能から再生医療や創薬など、様々な分野へと応用できる可能性があるとして熱心に研究が進められており、申請者らは新たな多能性幹細胞としてMuse 細胞を報告した。 Muse 細胞は損傷モデル動物へ点滴投与するとその損傷部位へと優先的に遊走し、さらにその部位に応じた機能的な細胞へと分化する。自身に免疫抑制作用があるため、免疫抑制剤を必要とせずに他家移植に用いることが可能であり、また自然の幹細胞であるため腫瘍も形成しない。 本研究ではこうしたMuse細胞の自発的な分化メカニズムを含む、移植後の生体内での詳細な挙動を多光子励起顕微鏡を用いて解明する。
|
研究成果の概要 |
Muse 細胞は多能性幹細胞マーカーSSEA-3 を指標に生体より直接単離することが可能であり、損傷モデル動物へ点滴投与するとその損傷部位へと遊走し、その部位に応じた機能的な細胞へと分化する。しかしながら移植後の自発的な分化メカニズムなどの生体内での詳細な挙動は未だ不明なままである。 そこで本研究では、脳梗塞モデルマウスを生かしたまま、長時間観察し続けることが可能な多光子顕微鏡を用いて、移植後のMuse細胞が分化する様子の詳細な観察を試みた。 その結果、Muse細胞は、移植してから1-2日と早い段階で分化することが明らかとなった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Muse 細胞は生体から単離することができ、高い分化能を維持したまま移植に用いることができる多能性幹細胞である。点滴投与すると損傷部位へと優先的に遊走し、さらにその部位に応じた機能的な細胞へと分化することから、将来性が有望視されているが、一方で移植後の自発的な分化メカニズムなどの生体内での詳細な挙動は未だ不明なままである。 本研究の結果は今後Muse細胞を用いた研究を行う際の時間的計画を立てる際の足掛かりとなるだけではなく、事前に誘導をかけているわけでもないMuse細胞が、どのようにして周囲の環境を読み取り、迅速に分化するのか、その詳細なメカニズムを解明する大きな一助となるものと考えられる。
|