研究課題/領域番号 |
19K21189
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補助金の研究課題番号 |
18H06065 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0702:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
古谷 朋之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (10827356)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | シグナル伝達 / ゼニゴケ / 発生 / 形態形成 / 植物進化 |
研究開始時の研究の概要 |
植物細胞は、周囲の外環境や隣接する細胞等からのシグナルを受容し、細胞内シグナル伝達経路を活性化することで環境変化への適応や正確かつ柔軟な形態形成を行なう。タンパク質リン酸化酵素GSK3ファミリーとBES1/BZR1転写因子ファミリーは植物ホルモンのブラシノステロイドや維管束幹細胞維持に関わるCLEペプチドホルモンTDIFのシグナル伝達においてハブモジュールとして重要な役割を担っている。本研究では、近年モデル植物として研究の基盤が構築されてきたタイ類ゼニゴケを用いてGSK3-BES1/BZR1モジュールの起源的な役割を解明することで、陸上植物の進化にどのように寄与してきたのかに迫りたい。
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研究成果の概要 |
GSK3-BES1シグナリングモジュールは顕花植物において維管束細胞分化やブラシノステロイド応答など様々な発生プロセスにおいて働く。GSK3やBES1/BZR1のホモログは少なくとも陸上植物において幅広く存在しているが、GSK3-BES1モジュールの祖先的な機能や役割はわかっていない。そこで私は基部陸上植物ゼニゴケを用いてこのモジュールの機能を解析した。MpGSK3の機能欠損体とMpBES1の過剰発現体は葉状体分化において類似の欠損が見られたことからこのモジュールがゼニゴケにおいて葉状体分化に寄与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物の発生、環境応答で様々なシグナル伝達経路において機能するGSK3-BES1シグナリングモジュールがどのように獲得されてきたのかを探るために、基部陸上植物であるゼニゴケにおけるこのモジュールの解析を行った。結果としてゼニゴケにおいても、このシグナリングモジュールが発生に寄与する重要な役割を持つことが示唆された。この結果はこのシグナリングモジュールの役割や機能をシンプルに理解することにつながるとともに、今後、さらに多岐にわたるシグナル伝達経路の解析に寄与することが予想される。
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