研究課題/領域番号 |
19K21202
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補助金の研究課題番号 |
18H06079 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉県立中央博物館 |
研究代表者 |
西内 李佳 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (70828805)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 花粉分析 / 大型植物化石 / 完新世 / 照葉樹林 / 房総半島 / ボーリングコア / 照葉樹 / 千葉県 |
研究開始時の研究の概要 |
房総半島南部で,東京湾側(館山平野)と外洋側(丸山平野)の2つの地点で採取した約1万年前~現在までの地層に含まれる花粉化石を抽出し,AMS放射性炭素年代測定による高精度な編年に基づいて2地点の照葉樹を含む植生の変遷を明らかにする.黒潮のぶつかり方の異なる2地点間の植生変遷の違いから,照葉樹林の分布拡大過程と黒潮との関係を明らかにする.
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研究成果の概要 |
房総半島南部の2地点で完新世のボーリングコアを採取し、花粉分析を行った。同地域での露頭調査により、花粉化石を補う大型植物化石のデータが得られた。基礎的研究として、大気中における花粉と珪藻の挙動の比較や、房総半島と同様に海流の影響を強く受ける長崎県五島列島福江島の大型植物化石の分析を行い、共著論文の公表や学会発表を行った。これらの成果や進捗状況を、千葉県立中央博物館のニュースレターで紹介した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
房総半島南部のボーリングコアの花粉化石群からは、縄文時代頃には落葉広葉樹の多い植生が分布していたことが推定された。同時期の大型植物化石の分析結果からは、現在の落葉広葉樹林であまり優占することのない樹種が数千年前は優占していた可能性が示唆された。黒潮の影響を受けて現在よりも温暖湿潤な気候であったと考えられる時代において、落葉広葉樹林の組成が現在と異なっていた可能性がある。これらの成果は、所属先の博物館における講座等で県民に還元され、郷土の自然の成り立ちを知る上でも重要な資料となる。
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