研究課題/領域番号 |
19K21203
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補助金の研究課題番号 |
18H06080 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0703:個体レベルから集団レベルの生物学と人類学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
平岡 聡史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 特任研究員 (70824423)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メタエピゲノム解析 / メタゲノム解析 / 海洋細菌 / バイオインフォマティクス / 環境微生物 / 海洋 / メタエピゲノム / DNAメチル化 / 深海熱水噴出孔 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌・古細菌におけるゲノム中の塩基のメチル化修飾は、生理生態学的に重要な役割を担っているが、単離されていない微生物のDNAメチル化観測は実験的に困難なため、環境細菌叢におけるDNAメチル化の普遍性や多様性は全く不明であった。本課題では、深海熱水噴出域の様々な環境細菌叢を対象にメタエピゲノム解析を行い、DNAメチル化の系統網羅的な観測を行う。さらにDNAメチル化酵素の同定と実験的検証、及び既知配列との比較系統解析から、DNAメチル化酵素の進化史を紐解くことで、原核生物から真核生物に至るエピジェネティクスの進化の包括的理解に貢献する。
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研究成果の概要 |
本研究では、深海熱水噴出孔に生息する細菌叢を対象に、DNAメチル化修飾の多様性やそのシステムの進化解析を予定していた。ところが、おそらく夾叉物等の影響により、深海熱水噴出孔からのDNA抽出やシーケンスが困難であることが判明した。このため、研究対象を熱水細菌叢から海洋細菌叢に変更した。海洋微生物のDNAを十分量採取し、DNAの大量調製とPacBioシーケンサーを用いたショットガンシーケンシング、そしてバイオインフォマティクスによるデータ解析を行った結果、新規のものを含む複数の多様なメチル化モチーフを検出できた。本研究から、海洋環境における微生物エピゲノムに関する新規な知見を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新型のゲノム解析技術を用いることで、環境中の細菌叢(微生物集団)のエピゲノムを直接解明することを可能にする「メタエピゲノム解析」を、世界で初めて海洋水中の細菌叢に適用した。結果、既存の研究からは想像できないほど多様で普遍的なDNAメチル化モチーフを検出することに成功し、海洋環境中の細菌が持つエピゲノムの包括的な評価のための足がかりとすることができた。
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