研究課題/領域番号 |
19K21216
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補助金の研究課題番号 |
18H06095 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0704:神経科学、ブレインサイエンスおよびその関連分野
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研究機関 | 国立医薬品食品衛生研究所 |
研究代表者 |
大久保 佑亮 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (80596247)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Notch-Deltaシグナル / Multivalent ligands / 神経新生 / 自己複製 / 神経前駆細胞 / Notch-Deltaシグナル / Notchシグナル / Deltaシグナル / クラスター化タンパク質 / ドーパミン神経細胞 / iPS細胞 / ドーパミン作動性神経細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト多能性幹細胞由来の神経前駆細胞を用いた再生医療の課題は、大量の移植細胞数の確保及び分化成熟法の確立である。Notchシグナルは神経前駆細胞の自己複製を制御する一方で、申請者は隣接細胞では逆方向にDeltaシグナルが伝達され神経分化を促進することを発見した。本研究は、パーキンソン病の治療に用いられる中脳ドーパミン作動性(mDA)神経細胞の分化法をモデルとして、申請者らが開発したシグナル伝達能を飛躍的に高めるタンパク質のクラスター化技術を用い、Notch-Deltaシグナルを双方向に活性化することで、神経前駆細胞の自己複製を促しmDA神経細胞への分化率を改善する。
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研究成果の概要 |
iPS細胞を用いた再生医療の実現には多くの機能的な分化した細胞が必要である。本研究では、神経幹細胞の細胞分裂と分化を制御するNotch-Deltaシグナルをそれぞれ飛躍的に活性化するシグナル賦活化法を開発し、再生医療の一般化に向けた細胞の大量作製法の開発を試みた。ラットの神経前駆細胞を用いた実験により、適切な強さのNotchシグナルが神経幹細胞の増殖を亢進すること、Deltaシグナルが中枢神経においても神経分化を促進することを明らかにした。今後はヒトiPS細胞を用いドーパミン作動性神経細胞の大量作製法を開発する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト多能性幹細胞を用いた再生医療研究は世界中でなされており、小型動物を用いた有効な治療法が日々報告されている。しかしながら、ヒトは実験動物よりも大きいため再生医療の実用化を見据えた場合、移植に必要な細胞数の確保が問題となる。本研究では、細胞増殖と細胞分化をそれぞれ賦活化する手法を開発することで、mDA神経細胞の大量取得を目指す。本研究の実現により、細胞移植に必要な人的・時間的・設備的なリソースが削減され、治療費の抑制や移植手術可能な病院の増加などパーキンソン病患者への再生医療治療の一般化につながることが期待される。
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