研究課題/領域番号 |
19K21234
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補助金の研究課題番号 |
18H06116 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0801:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
越智 洋輔 大阪薬科大学, 薬学部, 研究員 (30826102)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 核酸医薬 / ジスルフィド / RNA干渉 / siRNA / プロドラッグ / apoB / 修飾核酸 / 家族性高コレステロール血症 / ApoB / オリゴ核酸合成後修飾 / 炎症性副作用 |
研究開始時の研究の概要 |
核酸医薬品は遺伝病に有効である反面、欠点として血液中での不安定性や免疫反応によるの臓器への傷害性が挙げられる。これらの欠点を克服するには天然型の核酸に化学修飾を施した人工核酸を使用することで可能である一方、人工核酸では十分な効果が得られないことが問題とされてきた。これまでに我々は 2'-O-メチルジチオメチル (MDTM) 修飾核酸を開発し、血液中での安定性と試験管レベルでの十分な効果を確認した。 そこで、本研究では MDTM 修飾核酸の効率的な合成法を探索し、得られた修飾核酸を病気を模した実験動物を用いて既存の人工核酸と比較して、高い効果と少ない副作用を併せ持つ修飾核酸の決定を目的とする。
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研究成果の概要 |
本代表者らは、RNA干渉法を利用する核酸医薬の開発を目指したプロドラッグ型RNA分子、2'-O-メチルジチオメチル (MDTM)-siRNAの研究を行ってきた。MDTM-siRNAは、血清中での優れた安定性と天然型siRNAと同等のノックダウン活性が確認されていた。今回、2'-O-トリメトキシベンジルチオメチル基を有する4種塩基を合成し、オリゴ核酸合成後修飾法によりMDTM-RNA の合成に成功した。また、疾患への応用に向けて既存の修飾オリゴ核酸、2’-O-メチル修飾siRNAを細胞に用いたノックダウン実験において、MDTM修飾の導入箇所の選定の足がかりとなる結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治性疾患に対して種々の核酸医薬品が近年開発されてきている。その薬剤の本体である核酸分子は生体内において不安定で、炎症性副作用を生じ得る。これらの欠点を克服するために様々な化学修飾によって安定性と副作用の改善が可能になる一方、細胞内での効果を弱める新たな欠点が生じた。この薬剤の新たな欠点を補うために細胞内外の環境に柔軟に応答して効果を発揮する新規化学修飾核酸を創製した。今回、本化学修飾核酸の効率的な合成方法を確立した。さらに標的疾患に対して従来の化学修飾を施した核酸配列を使用して効果を弱める修飾位置を特定し、今後、我々の新規化学修飾核酸へ置換することで効果を改善する足がかりを得た。
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