研究課題/領域番号 |
19K21244
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補助金の研究課題番号 |
18H06128 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0802:生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
浅岡 希美 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90826091)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 強迫性障害 / 線条体 / 眼窩前頭皮質 / 活性酸素 |
研究開始時の研究の概要 |
強迫性障害は薬物治療の奏効率が低く、有効な治療法開発には、病態メカニズムの理解とそれに沿った戦略が重要となる。これまでに、独自の強迫性障害モデルマウスを作製して病態メカニズムの検討を行った結果、モデル動物では腹側線条体(VS)内の神経細胞種選択的な可塑的変化が起こることを見出している。本研究では新たに、臨床知見とモデル動物に共通するもう一つの因子である、活性酸素種(ROS)シグナルの増加に着目し、ROSシグナルによるVS 内の可塑的変化が強迫症状の発現・治療に関与するとの仮説の下、分子生物学的、行動学的、電気生理学的な検討を行い、強迫性障害の病態解明および治療戦略の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
強迫性障害(OCD)は繰り返す強迫観念と強迫行為を主徴とする精神疾患である。OCDの薬物治療は第一選択薬の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が主に用いられるが、治療奏効率はOCD症状の種類により異なることが臨床上報告されている。本研究では新規のOCDモデルマウスを作製し、妥当性を評価した上で、そのモデルを用いてSSRI抵抗性の症状にも改善作用を示す治療標的を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OCDの創薬研究は、アンメットニーズの存在は認識されているものの、アプローチの方策に乏しいために難航している。本研究では、治療薬探索に適した簡便で妥当性を備えた新規のモデル動物の作製・評価を行ったのみならず、既存の治療薬であるSSRIに抵抗性の強迫性障害様行動に対しても改善作用を示す、新規の治療標的を見出すことに成功した。この成果はOCDや強迫性が問題となる類似精神疾患の新規治療法開発に繋がることが期待できる。
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