研究課題/領域番号 |
19K21252
|
補助金の研究課題番号 |
18H06137 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
尾股 慧 東北大学, 大学病院, 助教 (40818374)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 高血圧症 / アルドステロン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究により,一部の本態性高血圧症患者で正常より上昇しているアルドステロン自律産生が,APCCの遺伝子変異に起因し既存 の薬剤によって正常化される可能性があることが示されることになる。この結果に基づき,PAが顕在化する前段階における特異 的治療が可能となり高血圧合併症の予防につながる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
本態性高血圧患者の副腎では1副腎あたり平均1.5個のAPCCを同定した。この数は対照とする正常副腎の0.57個/1副腎より多く特発性アルドステ ロン症の副腎6.9個/1副腎より少なかった。本態性高血圧患者の副腎においては,正常副腎よりAPCCの数が多いことで血圧が上昇し,特発性アルドステロン症の副腎よりAPCCの数が少ないことでアルドステロン値が低い,という臨床的知見に合致する新知見を得た。これらのAPCCからDNAの抽出を試みたが,NGSにたえうる質の良いライブラリの作成が困難であった。検体(剖検症例)の質そのものが悪かった可能性が考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで我々は、アルドステロン産生細胞集塊(APCC)の著しい増加により、CTで明らかな結節を認めない原発性アルドステロン症が発症することを明らかにしてきた。本研究により、APCCの中程度の増加が、高血圧症患者に認めることが判明した。このことは、原発性アルドステロン症の診断に至らない高血圧患者(本邦に約4000万人いると言われている)のうち、ある一定の割合の患者においては、アルドステロンの自律分泌を認め、過剰状態にあるアルドステロンをターゲットにした治療が有用である可能性が示唆された。
|