研究課題/領域番号 |
19K21265
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補助金の研究課題番号 |
18H06152 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
和田 雄治 国立感染症研究所, 感染病理部, 研究員 (60825248)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 重症熱性血小板減少症候群 / SFTSV / PBMC / 初代培養 / 異型リンパ球 / 人獣共通感染症 / 新興感染症 / ウイルス学 / 病理学 / ダニ媒介性ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はブニヤウイルス科フレボウイルス属に属するSFTSウイルス(SFTSV)の感染により惹起されるダニ媒介性の新興感染症である。SFTSは人に致死的な症状を引き起こすが、その病態形成機序は依然として未解明であり、効果的な対応策の設立を困難としている。本研究室のこれまでの研究活動により、SFTS患者のリンパ組織及び末梢組織中に特徴的な形質芽細胞様の異型リンパ球が増生・浸潤している事を明らかとした。本研究は、これら異型リンパ球の発現・増生・浸潤機序にヒト末梢血単核球(PBMC)が果たす役割の解明を試みるものである。
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研究成果の概要 |
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は主にダニによって媒介されるSFTSウイルス(SFTSV)の感染により引き起こされ、発熱、白血球減少、血小板減少等を主症状とする致死率の高いウイルス性感染症である。SFTS発症者では特徴的な異型リンパ球が出現する事が明らかとなっており、病態形成や重症化との関連性が指摘されているが、異型リンパ球の出現機序や生体内における役割は未解明である。本研究では、ヒト由来初代培養細胞を用いたSFTSV感染試験系を確立し、異型リンパ球を実験的に誘導する事に成功すると共に、その誘導機序の一端を明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、SFTS発症者で特徴的に観察される異型リンパ球を実験的に再現し、その誘導機序の一端を明らかにした。SFTSの病態形成や重症化に果たす異型リンパ球の役割を詳細に解析する為には、実験室内で異型リンパ球を解析する事ができる試験系の確立が必要不可欠であり、ヒト由来初代培養細胞から異型リンパ球を誘導する事に成功した本研究は学術的に大きな意義がある。また、SFTSの病態を正確に理解する事は有効な治療・予防法開発の発展に大きく寄与する為、異型リンパ球の誘導機序の一端を明らかとした事は大きな社会的意義を持つ。
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