研究課題/領域番号 |
19K21268
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補助金の研究課題番号 |
18H06157 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
仁平 直江 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (40589470)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | PD-L1 / DNA損傷応答 |
研究開始時の研究の概要 |
核内に移行したPD-L1がどのようにアポトーシス誘導の抑制に関与しているかを明らかにする為に、DNA損傷刺激下において特異的にPD-L1と結合する分子を質量分析解析により同定する。同定された分子については、培養細胞を用いた会合実験を行う。また、DNA 損傷下における核内でのPD-L1 の機能を明らかにするための手掛かりを得る為に、PD-L1 の欠失によって発現の変化が見られるアポトーシス関連遺伝子を同定する。更に、免疫組織染色を行い、核内にPD-L1の発現がみとめられる癌組織の割合を算出する。
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研究成果の概要 |
生体内において癌細胞は免疫寛容能を獲得することで、免疫系による排除機構から回避する。PD-L1 は多くの癌細胞で高発現が見られ、T 細胞やマクロファージに発現するPD-1 に対するリガンドとして、これらの免疫細胞の不活化や増殖抑制を促すことで免疫寛容を引き起こす。これまでにPD-L1の核内移行が報告されているが、その分子機構は明らかとなっていない。本研究の遂行によって、我々はPD-L1がクラスリンやアダプチン分子、インポーチンなどの分子との結合を介して核内へと移行することを明らかにした。また、PD-L1のアセチル化によってPD-L1の核内移行が制御されていることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、我々はPD-L1の脱アセチル化が核内移行の制御因子との結合を促し、核内移行を引き起こすことを明らかにした。そして、脱アセチル化酵阻害剤を細胞に処理すると核内移行が抑制されることを明らかにした。マウスを用いた解析では、脱アセチル化酵素阻害剤を抗PD-1治療薬と共に投与することで、抗PD-1治療薬による抗腫瘍効果が認められた。こ
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