研究課題/領域番号 |
19K21290
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補助金の研究課題番号 |
18H06185 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
田口 慧 杏林大学, 医学部, 学内講師 (40625737)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肉腫 / がん治療用ウイルス / ヘルペスウイルス / PDX / ウイルス療法 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス療法はがんに対する新規治療であり、がん細胞のみを選択的に傷害するように遺伝子改変した「がん治療用ウイルス」を用いる。がん治療用ヘルペスウイルスのG47Δは、本邦発のウイルス療法薬として医師主導治験中である。 本研究は、希少難治がんである肉腫に対する、T-01 (G47Δの実験用ウイルス)の効果を検討することを目的とした。肉腫は希少疾患ゆえに研究材料を得難いことがネックであったが、本研究では国立がん研究センターで樹立された肉腫PDX (patient-derived xenograft)を用いることでこの点をクリアした。
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研究成果の概要 |
ウイルス療法は固形がんに対する新規治療である。肉腫は希少疾患ゆえ研究材料が得難く、肉腫におけるウイルス療法の検討はなされて来なかった。本研究は、国立がん研究センターで樹立された肉腫patient-derived xenograft (PDX)を用いて、がん治療用ヘルペスウイルスT-01の肉腫における効果をin vitroおよびin vivoで示した。T-01は本邦発のウイルス療法薬として臨床化目前のG47Δと同等の機能を持つ実験用ウイルスであり、本研究成果は「肉腫に対するウイルス療法」の臨床試験へと進む大きな根拠になると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肉腫は一般に抗がん剤や放射線に対する感受性が低く難治であることから、新規治療開発が急務である。ウイルス療法は固形がんであればがん種を選ばないため肉腫に対しても有効性が期待できるが、肉腫はその希少性から検体が得難く非臨床研究が困難であった。本研究は、国立がん研究センターで患者由来の組織から樹立している肉腫PDXを用いることで、この問題をクリアした。本研究で用いたT-01は現在臨床化目前のがん治療用ヘルペスウイルスG47Δの実験用strainであり、本研究結果を踏まえて今後臨床試験でヒトに対するウイルス療法の有効性が示されれば、肉腫の治療体系にブレイクスルーがもたらされることが期待される。
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