研究課題/領域番号 |
19K21293
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補助金の研究課題番号 |
18H06188 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2020-2022) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2018-2019) |
研究代表者 |
華井 明子 国立研究開発法人理化学研究所, 情報統合本部, 特別研究員 (60826220)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 末梢神経障害 / 支持療法 / がん / サバイバーシップ / 臨床評価 / 化学療法誘発性末梢神経障害 / 非薬物介入 / 化学療法起因性末梢神経障害 / リハビリテーション / 作業療法 / プレシジョンケア / 冷却介入 / precision care / precisioncare / 冷却 |
研究開始時の研究の概要 |
抗がん薬起因性末梢神経障害(Chemotherapy Induced Peripheral Neuropathy; CIPN)は、抗がん薬の副作用として生じる永続的な手足のしびれ・痛みであり、有効な治療や予防の手段が無く多くの患者が苦しんでいる状況があった。そこで、冷却を行うと末梢血流量が減少し末梢組織の抗がん薬曝露量が低下して、副作用の発症頻度が下がる、という仮説のもと、冷却療法がCIPN 予防に有効であることを示した。本研究の目的は冷却研究で得たデータを解析し、患者の個人レベルで最適な治療を提供する基盤を構築することである。
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研究成果の概要 |
化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)に対して、冷却による予防効果に関する文献レビューを行い、システマティックレビューと臨床試験でのタキサン系の抗がん薬に対する有効性を確認した。またCIPNの研究開発では、神経伝導検査では臨床的・統計学的に有意な結果を示した臨床試験がなく、患者の主観的な評価によって症状を把握することが重要であり、また患者の治療歴に加え、生活状況および運動機能も影響が大きいと考えられた。そこで、CIPNに対して全身運動を実施した場合の効果に関するシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析を行い、CIPN評価方法と治療後の生活・就労影響に関して新たな観察研究に着手した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではCIPNに対する冷却を医療保険の枠組みの中で社会実装し、どのような設備や人的リソースを持つ病院においても等しく有効性が担保されたCIPN予防を、安全かつ医療現場に過度な負担がかかることなく実装することを目標としている。CIPNを引き起こす抗がん治療の数々は重要ながん本体治療として多く実施されているため、今後もCIPN患者は増加することが考えられ、本邦におけるCIPN患者数は43万人と予測されている。CIPNに対して有効な治療がなく、漫然と有効性が不明な対処が行わることは患者本人だけでなく社会の医療費負担の観点からも大きな損失でありその対応を確立することは喫緊の課題である。
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