研究課題/領域番号 |
19K21314
|
補助金の研究課題番号 |
18H06211 (2018)
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
齋藤 理恵 新潟大学, 脳研究所, 助教 (80829078)
|
研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 脳血管性認知症 / 脳小血管病 / 白質変性 / 血管変性 / 血管走行パターン / 3D蛍光イメージング / small vessel disease / leukoencephalopathy / vessel twisting / vascular dementia / 3D neuropathology / Binswanger病 / 遺伝性脳小血管病 / 3D神経病理 / 診断基準 / 3Dイメージング / 組織透明化 / CADASIL / CARASIL / 3D神経病理 |
研究開始時の研究の概要 |
血管性認知症の頻度は,アルツハイマー型認知症に次いで多く病態の解明と予防策が急務とされる.特に,脳実質内の小血管を主座とする脳小血管病は,白質変性から認知症を来す血管性認知症の重要な原因の一つでありながら,未だその定義は定まらず,病態は未解明である.本研究では純粋な脳小血管病を有するヒト疾患脳に対して組織透明化による高解像度3D 病理学的解析手法を用いて,認知症の原因となる白質変性の発生機序解明を試みる.また,ミクロな3D 病理像とマクロなMRI 画像及び臨床像を照合することで,脳内の病変の進展様式を明らかにし,”脳ミクロアンギオパチー”の疾患概念の体系化に向けた基盤を 確立する.
|
研究成果の概要 |
脳小血管病の代表的2疾患について,平面的空間的に詳細な解析を行い,MRIでは同じ白質脳症を呈するものの,両者の白質や血管の変性パターンが異なることを突き止めた.これは,両者の病態機序の違いを反映していると考えられ,今後の研究ターゲットを探る上で意義は大きい.また,組織透明化による立体的イメージング手法を改良させ,詳細に血管網を立体のまま観察することに成功し,これまで未知であった白質の血管走行や血管障害部位を同定することができた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,変性した大脳白質と小血管を2D,3Dで詳細に解析する手法が確立した.これによって,脳小血管病の白質変性に影響する小血管変性パラメーターを同定できた.また,脳小血管病の中には,障害されやすい血管の種類が疾患ごとに異なることを明らかにした.これら病理基盤の解明によって,病因ターゲットが明確となり,より有効な治療法開発への応用が期待される.また,同時に開発された組織透明化による高解像度3Dイメージングは,今後の神経科学の発展に大きく寄与するものとして注目される.
|