研究課題/領域番号 |
19K21347
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補助金の研究課題番号 |
18H06253 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 綾子 京都大学, 医学研究科, 助教 (30826540)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 加齢黄斑変性 / 萎縮型加齢黄斑変性 / refractile drusen / 一塩基多型 / ドルーゼン / reticular pseudodrusen |
研究開始時の研究の概要 |
加齢黄斑変性は、網膜の黄斑部が障害される疾患で、60 歳以上の主な失明原因の一つである。ドルーゼンとは加齢性の変化に伴い網膜色素上皮近傍に蓄積する脂質を主成分とした沈着物の総称である。Refractile drusen は、加齢黄斑変性との関連、特に網膜色素上皮の萎縮(萎縮型加齢黄斑変性)に関連すると報告があるが、国外のみでの報告であり、国内での状況は明らかにされていない。本研究では日本人におけるrefractile drusenの臨床研究を行う。萎縮型加齢黄斑変性は現在有効な治療薬がないため、refractile drusen の病態解明は、萎縮型加齢黄斑変性の病態解明にも寄与するものと考えられる。
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研究成果の概要 |
日本人において、早期および後期加齢黄斑変性患者の7.2%にrefractile drusenを認めた。網膜血管腫状増殖および萎縮型加齢黄斑変性で約半数にrefractile drusenを伴っていた。長期の経過観察でrefractile drusenは網膜色素上皮および網膜外層萎縮の発生に有意に影響していたことから、萎縮型加齢黄斑変性に大きく関与していることが明らかとなった。またrefraction drusenを認める症例において、一塩基多型ARMS2 A69S (rs10490924)のリスクアレル頻度が有意に高く、遺伝学的背景があることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Refractile drusenは網膜萎縮、萎縮型加齢黄斑変性に深く関連し、遺伝学的背景としてARMS2の一塩基多型に関与することが明らかとなった。今後refractile drusenの発生要因など病態をさらに研究することで、萎縮型加齢黄斑変性の病態、治療解明に寄与する可能性が考えられる。
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