研究課題/領域番号 |
19K21358
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補助金の研究課題番号 |
18H06266 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
横田 陽匡 日本大学, 医学部, 准教授 (60431417)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ワクチン / 糖尿病網膜症 / 眼疾患 / プロレニン / ペプチドワクチン / 糖尿病性腎症 / 糖尿病 / (プロ)レニン受容体 / 耐糖能異常 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病網膜症(以下、網膜症)は糖尿病患者の増加と相まって、我が国の中途失明の主因になっています。網膜症を予防するためには血糖コントロールが重要であることは言うまでもありません。しかし血糖コントロールを良好に維持することは容易なことではなく、網膜症の予防に対してその効果にも限界があります。我々はレニンの前駆体であるプロレニンと網膜症の関連性を明らかにしました。そこでプロレニンを標的として網膜症に対するワクチンを作成することに成功しました。実際に糖尿病マウスに接種したところ、網膜神経機能が保護されインスリン感受性も改善していたことから、網膜症のみならず他の糖尿病合併症に対しても効果が期待されます。
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研究成果の概要 |
ワクチン治療は医学史上最も古く、最も成功した治療法と言われている。人類はワクチンの開発によりこれまで多くの感染症を克服してきた。最近になりワクチンは感染症のみならず高血圧、糖尿病、アルツハイマー病、がん、自己免疫性疾患の分野でも応用が期待されている。本研究ではワクチンの眼疾患に対する応用を試みるべく、プロレニンを標的としたプロレニンペプチドワクチンを開発し、その効果を糖尿病モデルで確認した。結果としてプロレニンペプチドワクチンは糖尿病モデルにおける慢性炎症、網膜神経障害を抑制することを確認した。今後は網膜血管への効果、さらに大型の哺乳類に接種してヒトへの応用に近づけたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全世界で糖尿病患者数が増加しており、一種のパンデミックとなっている。そのため糖尿病網膜症による失明が増加し、結果として労働者人口が減少、医療費の増大がより深刻化する可能性がある。一方で進行した糖尿病網膜症に対して抗VEGF療法が適応されるが、非常に高価であることが問題となっている。治療ワクチンの特徴は、比較的安価、幅広い疾患に適応が可能であることが挙げられる。もし治療ワクチンが糖尿病網膜症へ応用されれば、医療費の増大を抑制しつつ、より多くの人々を糖尿病による失明から救うことが出来る。
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