研究課題/領域番号 |
19K21359
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補助金の研究課題番号 |
18H06267 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 福岡歯科大学 |
研究代表者 |
岡野 慎士 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 准教授 (10380429)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌免疫療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / 癌集学的治療 / 癌抗原特異的T細胞 / 癌ゲノム不安定性 / PD-1 / 腫瘍免疫 / T細胞 / 化学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤を用いた集学的治療は患者さんの予後の改善に寄与すると考えられるが、免疫チェックポイント阻害剤と現行の集学的治療との交互作用、特に癌組織のみならず腫瘍抗原特異的T細胞への影響に関する基礎的・臨床的知見が不足しており、その解明が緊急的課題となっている。本研究では、マウス消化器癌腫瘍モデル及びヒト消化器癌組織と患者自身の免疫担当細胞を用いて、各癌腫の標準的化学療法とチェックポイント阻害剤併用療法(がん免疫複合療法)の抗腫瘍効果の詳細な分子機序を解明し、併用薬剤の選択法、投与量、時期の基本原理原則を明らかにし、奏功性の高いがん免疫複合療法を開発する基盤を作る。
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研究成果の概要 |
がん免疫複合療法(CCI)において、免疫チェックポイント阻害剤(IC)と現行治療の交互作用に関する知見収集が緊急的課題。マウス大腸癌接種モデルにて、CCI抗腫瘍効果機序、併用薬剤投与時期の原理原則を検討。化学療法(C)の免疫原性腫瘍細胞死と腫瘍特異的CTL(TC)誘導、続くPD-1抗体による腫瘍内IFN-g産生性CD4、CD8T細胞及びTCの劇的な上昇を確認、化学療法後にPD-1抗体を投与するタイミングが重要であった(TCの生体内抗腫瘍効果発揮のためにPD-1抗体投与必須)。Cは腫瘍細胞のみならず、骨髄由来抑制性細胞やTCを減少させた。選択的細胞死を誘導する薬剤開発が有効な新規CCIとなる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫原性癌細胞死から腫瘍抗原特異的T細胞誘導及び抗腫瘍効果に至る「殺細胞治療関連がん免疫サイクル」を考慮に入れた効率の良いがん複合免疫療法の投与レジメ検討の提唱と新規がん免疫複合療法の開発の一つの標的を提案することができ、がん患者の予後改善のために本研究分野の更なる推進と応用が期待されることを示すことができた。
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