研究課題/領域番号 |
19K21361
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補助金の研究課題番号 |
18H06269 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂田 健一郎 北海道大学, 大学病院, 助教 (10826051)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 口腔がん / RNA編集 / ADAR / 口腔扁平上皮がん / A to I RNA編集 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、以前悪性中皮腫における腫瘍悪性化因子の研究を行った際、ADAR1のファミリータンパク質であるADAR2が、腫瘍細胞の増殖、運動、および浸潤に重要なことを明らかにした。頭頸部がんでは、ADAR1の発現増強が報告されていることから、学位論文の成果と、臨床での経験を合わせ、口腔がんではADAR1が腫瘍悪性化因子となると予想した。
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研究成果の概要 |
RNA編集酵素ADAR1はRNAに変異を挿入する酵素のため、タンパク質変異体を作り出す。ADAR1は炎症刺激により発現が誘導されることから、「口腔がんではRNA編集が増加し、腫瘍の悪性化を引き起こす」という仮説を立てた。 研究成果として口腔がん細胞にてADARの発現を確認した。ゴルジ体から小胞体へのタンパク質の逆輸送を担うCOPAタンパク質が腫瘍悪性化を引き起こすと考えた。COPAタンパクのRNA編集についても解析、一定の割合でRNA編集が生じることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔がんは、進行した病態で発見されることが多く、進展症例に対する分子標的薬も限られており、新たな薬の開発が望まれている。RNA編集は、酵素反応のため可逆的かつ短時間で生じ、がん細胞の多様性や、がん細胞集団の迅速なストレス応答を説明できるため、注目を集めている。口腔がんにおける RNA編集の一役割を解明することで、新規治療薬の開発が期待される。上記を解明することにより、外科的切除により大きく失われる口腔機能(発音、咀嚼、整容性、嚥下など)を損なうことが防げると期待する。
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