研究課題/領域番号 |
19K21378
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補助金の研究課題番号 |
18H06290 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
齋藤 夕子 (原夕子) 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (80827676)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 低酸素環境 / 口腔粘膜線維芽細胞 / 3次元培養環境 / 皮膚線維芽細胞 / マイクロアレイ / 低酸素培養 / 培養真皮 / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
真皮と比べ口腔粘膜線維芽細胞は局所炎症を減弱し低酸素状態で血管新生を強く誘導する特徴を示すため口腔粘膜線維芽細胞を用いることでより治療効果の高いヒト同種培養真皮を開発できる。本研究はヒト同種培養真皮開発ための基盤技術構築に向け、口腔粘膜線維芽細胞の2および3次元培養環境における低酸素応答をタンパクレベルで機能的に解析し、低酸素環境を利用した新規培養真皮作成プロトコールの作成を目指す。真皮線維芽細胞と、口腔粘膜線維芽細胞特有の機能を比較解析・検証し、従前の培養真皮より機能強化した新規製品開発へ展開する。本研究成果は難治性皮膚潰瘍の効果的治療につながり、治療オプションを広げることに貢献できる。
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研究成果の概要 |
3次元培養環境で線維芽細胞をコラーゲンゲルに埋入し複数の培養真皮を作成した。マイクロアレイにて口腔線維芽細胞と皮膚線維芽細胞、低酸素培養と通常酸素培養の4群で網羅的遺伝子発現検索し比較した。培養上清中のマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、メタロプロテアーゼ阻害因(TIMP)などをタンパク質多項目同時解析装置で測定し、培養真皮の性能を評価・比較した。酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)で培養上清のTypeIやIIIのコラーゲンの測定を行った。ウエスタンブロッティング法で培養真皮内のα-SMA(筋線維芽細胞に分化した線維芽細胞の表現型マーカー)、CEMIP(細胞遊走指標)の発現を測定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
創傷に対する既存治療法(成長因子投与や人工真皮移植など)では、長期間残存して難治化した傷に奏功せず、効果的治療法の開発は喫緊の課題である。口腔粘膜組織の線維芽細胞は瘢痕形成が皮膚組織に比べわずかとされているが、口腔粘膜線維芽細胞による“培養真皮/結合組織”は開発されていない。本研究の目的である口腔粘膜線維芽細胞の2および3次元培養環境における低酸素応答をタンパクレベルで機能的に解析することや口腔粘膜線維芽細胞と皮膚線維芽細胞の比較検討は、口腔粘膜線維芽細胞を組み込んだ再生医療用製品などの新規培養真皮開発技術基盤構築の第一歩となると考えられる。
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