研究課題/領域番号 |
19K21380
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補助金の研究課題番号 |
18H06292 (2018)
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 (2019) 補助金 (2018) |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
壷井 莉理子 大阪大学, 歯学研究科, 特任助教(常勤) (20827430)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 接着性レジン / FGF-2 / 非生体分解性材料 / ポリマー粒子 / 非生体分解性 / 非生体分解性ポリマー粒子 / 組織再生 / 歯科用修復材料 / ポリマー |
研究開始時の研究の概要 |
歯科用接着性レジンに組織再生誘導能を付与することを目指して、これまでに、成長因子であるFGF-2を担持させた非生体分解性のポリマー粒子をレジンに添加し、試作レジンがFGF-2を徐放することで組織再生に促進的に働くことを基礎的検証によって確認してきた。しかし、これまでの基盤技術確立のために用いたポリマー粒子は粒径が大きく、臨床応用するにあたっては、最終組成物である接着性レジンの基本特性への影響について十分な配慮がなされているとは言えなかった。そこで本研究では、試作レジンの実用化に向けて、添加するFGF-2担持ポリマー粒子の粒径および配合率を最適化することを目的とする。
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研究成果の概要 |
研究代表者らは、これまでに、FGF-2担持ポリマー粒子を添加することで、接着性レジンへの組織再生誘導効果の付与が可能であることを報告してきた。本研究では、実際に臨床使用できるFGF-2徐放性接着性レジンの実現を目指して、種々の小粒径のFGF-2 担持ポリマー粒子を作製し、それらを添加した試作レジンの細胞増殖促進効果や物性、歯質接着性について検討した。その結果、平均粒径8.7 μmのFGF-2担持ポリマー粒子を添加した場合、臨床使用に適した物性や象牙質接着性を維持しつつ、骨芽細胞様細胞の増殖促進効果を付与できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生医療を目的とした薬剤徐放用キャリアの多くが生体分解性材料であるのに対し、本研究で用いたポリマー粒子は、担持した薬剤の放出後でも粒子形態を維持できることから、再建用材料への適用を可能にする世界初の非生体分解性の薬剤徐放用キャリアである。本研究の成果をもとに組織再生誘導能を備えた接着性レジンが実用化できれば、破折歯の接着再建の治療成績を飛躍的に向上させ、口の中で歯をより長く機能させることが可能となる。また、本研究の技術は医科領域にも応用展開が可能であり、極めて発展性が高く社会的意義が高い。
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